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次世代電池「フィルム型スーパーキャパシタ」を安価に


韓国の研究グループが高性能の次世代電池である「フィルム型スーパーキャパシタ」を安価で簡単に製作することに成功した。

韓国科学技術院(KAIST)は11日、ヤン・ミニャン機械工学科教授の研究チームが既存のフィルム型スーパーキャパシタの製造方法を代替し、パフォーマンスを向上させる新しい源泉技術を開発したと発表した。10段階を超えていた製造工程を1段階に圧縮した。既存の電池は製造過程が複雑で性能が低下したが、単一の工程でも容易に核心材料と素子を製造する方法を発見した。

スーパーキャパシティは従来のリチウムイオン電池よりも高速な充電速度、長寿命、高出力を有することが特徴だ。半永久的に使用でき、次世代エネルギーのストレージ素材として注目されている。特に柔軟な基板上に作るフィルム型スーパーキャパシタは、一つのフィルム上に電極のすべての要素を盛り込むため、ウェアラブル電子回路に直接接続して電源の役割を果たすことができる。電源まで含まれる、柔軟な電子機器に利用されうるわけだ。

しかし、これまでは一枚のフィルムで陽極と陰極が互いに接触しないようにする過程で、複雑で生産単価の高い工程がともなった。表面積が広い金属電極を形成するために、フォトリソグラフィと真空蒸着などの半導体工程を利用しており、表面積をさらに広げるためには高価な設備と2段階の化学工程を経なければならなかった。

研究陣はこのような問題を解決する、迅速かつ安価な方法を見つけた。ナノメートル単位の穴が電極内に無数にある「銀電極」を作って、スーパーキャパシタの電極に適用することに成功した。金属ナノ溶液よりも低廉な有機金属化合物の溶液にレーザーを当てる方式で、微細な電極パターンを生成した。こうして作られた電池は4秒以内の高速充電が可能で、5000回以上の耐久性テストにも耐えた。ヤン・ミニャン教授は「フィルム型スーパーキャパシタの活用の幅を大きく広げるだろうと期待する」と語った。

今回の研究は「Journal of Materials Chemistry A」12月21日の表紙論文に選ばれた。
  • [毎日経済_キム・ユンヂン記者]
  • 入力 2018-01-11 11:34:26




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