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サムドン、10年で10倍成長…無酸素絶縁コイル分野で世界1位

www.samdongkorea.com 

昨年、韓国国内で売上高1兆ウォンを超えたベンチャー企業は、サムドンとNHNだけである。サムドンは、2008年から5年連続1兆ウォンの売上を達成したNHNに続き1兆クラブに加入した。2001年売上1000億ウォンから10年後となる昨年、売上1兆639億ウォンを記録した。1977年創業以来35年ぶりに「売上1兆ウォン時代」を開いたのだ。

サムドンは電線に入る「無酸素絶縁コイル」分野で世界1位だ。無酸素絶縁コイルは変圧器はもちろん、自動車モーターや家電製品モーターなどに使われる部品である。 忠北陰城に本社を置いたサムドンは、米国テネシー、オハイオ州に生産法人を置き、生産量の60%を輸出する。主要取引先はサムスン電子、LG電子、現代自動車だけでなくジーメンス、三菱、東芝などのグローバル企業も多数だ。まず海外で実力を認められた後、国内では2006年サムスン電子のエアコンモーター部品納品を基点に徐々に取引先が拡大した。

錚々たるグローバル企業らにまず選ばれた秘訣は何か。粘り強い設備投資と新素材開発により、グローバル市場で品質を認められたためである。サムドンのチョン・ジュフム副社長は「サムドン絶縁コイルの酸素比重は10ppm未満であり海外競争会社に較べ20分の1に過ぎず、海外でまず実力を認められた」と強調した。

ここには、一つの井戸だけ掘ろうとするサムドンのイ・イジュ社長の意地っ張りな哲学がある。サムドンは創業以降ずっと、銅素材分野だけに集中した。まさに酸素含有量が非常に少ない「無酸素」銅を素材にした絶縁コイルだ。 イ・イジュ社長は「自社の無酸素絶縁コイルは、他の会社が生産する絶縁コイルより電気特性と耐久性に優れており、欠陥が少なく、主要供給先から競争力を認められている」と説明する。

イ・イジュ社長の高卒神話の話題


サムドンが「1兆ベンチャー」で成長することの出来たもう一つの秘訣は、細やかな職員福祉だ。全社員に無料寄宿舎の恩恵を提供し、子女の学資金も支援する。1988年からは5年以上勤務した職員を毎年海外に送る。先進技術と経営技法を学ばせるようにするためである。おかげで5年目以上の職員は、日本を中心に世界あちこちに毎年1週間ずつ海外研修に立つ。チョン・ジュフム副社長は「会社の配慮により職員達が主人の意識を持って自ら働こうとする」と説明した。

サムドンはイ・イジュ社長の高卒神話でも有名である。南海水産高を卒業し1977年にサムドンを創業したイ社長は、国内外市場を直接切り開いた。海外バイヤーとの交渉のために独学で英語を勉強するなど、現場経営を固守した。イ社長は「原材料価格の急騰により数回大きな危機を迎えたりもしたが、市場で勝つことが出来る製品を1、2個以上確保する戦略を採択することで、連続的な成長を成し遂げることが出来た」と伝えた。

(株)サムドン

売上:1兆639億ウォン
業務利益:2048億ウォン
従業員数:946名
主要製品:自動車や家電製品に使われる無酸素、絶縁コイル
※2011年基準
  • 毎経エコノミー_イム・ヘリン記者
  • 入力 2012-08-27 09:31:40




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