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5G装備の選択で岐路に立つ韓国通信各社


  • 5G装備の選択で岐路に立つ韓国通信各社
  • 昨年の世界通信装備市場シェア(左図)と世界スマートフォン市場シェア(右図)



早ければ第3四半期に本格的に第5世代(5G)通信インフラの構築に乗り出すとみられる移動通信各社は、サムスン電子、ファーウェイ、ノキア、エリクソンなどの装備メーカーの中でどのメーカーを選択するかで悩んでいる。移動通信各社が必要とするシステムのレベルに合わせることができる技術力だけでなく、△費用、△技術協力をはじめとする生態系の構築、△セキュリティなど他の問題も、装備の選択に影響を与えるものと思われる。韓国政府は来年上半期を目標に世界初の5G通信サービスを推進しているだけに、サムスン電子が主導的に参加するべきだという主張もあるが、技術・価格でファーウェイ(Huawei/華為技術有限公司)の競争力が先行しているという評価もある。

17日の業界によるとSKテレコム、KT、LGユープラスなど通信各社は、グローバル通信装備メーカーに5G機器と関連した提案依頼書(RFP)を送った。RFPには移動通信社が構想する5G商用システムと生態系構築などの要件が含まれている。 SKテレコムは今年の2月に第2次RFPまで発送し、現在は10社が関心を表明している。移動通信各社は第3~第4四半期に装備メーカーを決定するものと思われる。

移動通信各社は今後5年間で、5G網の構築に20兆ウォンを投入するだろうという予測も出ている。 LTE(4G)装備の場合、SKテレコムとKTはサムスン電子・ノキア・エリクソンの装備を使っている。 LGユープラスはこれら3社に加えてファーウェイの装備も利用している。業界では国内LTE装備のシェアを、サムスン電子(約40%)、ノキア(約20%)、エリクソン(約20%)、ファーウェイ(約10%)の順と推定している。

5Gの装備ではファーウェイ社が、技術力と価格競争力を備えているという評価が出ている。このことから、5G商用化でファーウェイが主導的装備になるだろうという予想もある。

国内で5G商用化には3.5ギガヘルツ帯(3400~3700メガヘルツ)と28ギガヘルツ帯(26.5~29.5ギガヘルツ)の、2種類の周波数帯域が使用される予定だ。移動通信各社は6月の競売を通じて、これらの周波数を落札することになる。特に全国網として3.5ギガヘルツ帯が活用されて、通信トラフィックが多い一部の地域で28ギガヘルツ帯が活用されると思われる。

特に3.5ギガヘルツ帯の装備部門では、ファーウェイ社の技術が先行しているというのが通信業界の見方だ。サムスン電子よりも数ヶ月は先に進んでいるという評価も出ている。サムスン電子は、米国でベライゾン・ワイヤレス(Verizon)社とともに28ギガヘルツ帯で5Gの商用化を推進していることから、これにより多くの努力を注いできた。しかしサムスン電子の関係者は、「28ギガヘルツ技術は3.5ギガヘルツ技術よりも難度が高い」とし、「3.5ギガヘルツ技術も充分に保有しているので、来年3月の商用化スケジュールに合わせて装備を供給できる」と説明した。

過去の販売形態を考えると、ファーウェイ社の5G装備はノキア・エリクソン・サムスン電子などの競合他社に比べて30%以上割安と予想される。しかし維持補修費が変数だ。通信業界の関係者は、「ファーウェイの装備が技術と価格競争力を備えていることは確かだが、維持・補修などで競合他社よりも費用が多くかかる傾向がある」と分析した。

移動通信各社は発言を自制しているが最近、ファーウェイの装備をめぐって米・中との間で葛藤と安保問題が浮き彫りになり、この問題に対しても気を使うようすだ。米国政府などが敏感に反応するからだ。 LGユープラスが2013年にファーウェイ社のLTE装備を導入する際に、米国政府では米軍の情報流出を懸念したし、米軍基地の周辺では他のメーカーの装備を使うこともした。通信業界の関係者は、「いまはコストや設備などの条件面でファーウェイ社がリードしているようだ」とし、「しかし国内通信各社が中国製機器で世界初の5Gサービスをするとなると、影響も考慮する必要があるだろう」と語った。
  • 毎日経済_キム・ギュシク記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-04-17 17:57:36




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