韓国の特許出願、量と質で後れとる

5大産業の特許ビッグデータ分析 


最近、中国では電気自動車やスマートフォン、エネルギー貯蔵装置(ESS)などに広く活用されているリチウムイオン電池分野の特許出願が急増しているが、一方で韓国はここ5年間は減少傾向を続けていることが分かった。特許庁はこのような特許出願の傾向が継続すると、今年の半ばに中国のリチウムイオン電池に対する特許出願量が韓国を追い越すと予想した。

一般的に特許出願量で追い越されると数年後には産業市場のシェアも逆転されたという点から、真剣に考えるべきだというのが業界の専門家らの診断だ。また、文在寅(ムン・ヂェイン)政府が将来の成長動力として指名した水素産業分野の韓国特許は、出願量と質の両方で主要国に遅れをとっていることが明らかになって懸念を大きくした。

毎日経済新聞が単独入手した特許庁「特許ビッグデータ基盤産業革新戦略報告書」によると、これまで韓国のリチウムイオン電池に関する年間特許出願量は日本に次いで世界2位だった。しかし最近は中国が素早く追撃し、今年の半ばか遅くとも来年初めには中国が韓国を上回る見通しだ。

リチウムイオン電池を超える次世代電池分野の特許の確保も不充分だと評価された。韓国の次世代電池に関する主要国特許のシェアは16.4%で、日本(35.4%)はもちろん、中国(23.9%)よりも低い。特許の質的水準を示す被引用度は日本が韓国の3.8倍に達し、格差が大きかった。

パク・ウォンジュ特許庁長は、「今回の分析では韓国が先んじていたリチウムイオン電池の分野の出願数は、年半ばには中国に追い越されるだろうという結果を示唆するところが大きい」とし、「実際の市場でも中国が早い時期に技術力の面で韓国を圧倒することがありうるという信号であるだけに先制的対応が急がれる」と注文した。これとともに、パク庁長は「全固体電池とリチウム金属電池などが次世代電池分野で必要な有望技術だという結果が出た」とし、「これらを通じて中国の追撃を克服しなければならない」と強調した。

実際に年間特許出願量と質は、将来の市場占有率と産業全般の競争力と直結するという点で重要だ。韓国は過去、世界最大の液晶表示装置(LCD)パネル生産国だったが、2011年に中国がLCD分野の特許出願量で韓国を追い越して6年めの2017年に、中国に1位の座を奪われた。 2018年には中国がLCDテレビの世界市場でもシェアを31.9%に引き上げて韓国(30.6%)を超えた。

やはり韓国が先んじていた有機発光ダイオード(OLED)と量子ドットディスプレイ分野の年間特許出願量も、すでにそれぞれ2017年と2016年に中国に押された。特許出願量で追い越されて6~7年後には市場まで明け渡したこれまでの傾向から見ると、やがてOLEDと量子ドット(QD)ディスプレイ市場の支配権も中国を中心に変化する可能性が高いという予想だ。 OLEDを超える次世代ディスプレイのマイクロ発光ダイオード(Micro LED)も、米国と中国が全体の特許出願の51.9%を占めており、韓国は14.4%にとどまっている。

水素産業分野は特許出願量と特許の質的水準のすべてで低調だった。最近4年間の累積特許出願量は中国が37%で最も高く、日本(19%)、米国(14%)、韓国(9%)、ドイツ(4%)の順だ。


特に韓国の特許の影響力(全登録特許の被引用率と特定国の特許の被引用率の比較)は1を基準にして0.31にとどまり、カナダ(1.68)、米国(1.34)、豪州(1.03)、フランス(0.68)、日本の(0.65)などに比べてはるかに低かった。特に韓国は燃料電池部門のみに特許の54.3%が集中しており、残りの水素製造(32%)と保存(7.7%)、インフラ・安全(5.7%)などの供給部門と水素発電(0.4%)部門では特許出願は低調だった。特許庁は技術の波及力と市場性、地球環境などを総合的にみるとき、水の電気分解基盤の水素生産と液状水素化合物方式の水素貯蔵、水素ガスタービン、水素充填システムなどが有望だと展望した。

分析対象に含まれた5つの産業分野のうち、韓国の特許競争力が最も高い分野はシステム半導体となった。特に人工知能(AI)とモノのインターネット(IoT)での半導体は海外出願比率がそれぞれ34.3%と49.9%で、主要国の平均(AIは18.6%、IoTは41.2%)よりも高かった。しかし最近、世界的に急増している自動車用半導体分野では、特許の質的水準が非常に不充分であることが分かった。

ハン・ドクウォン特許庁産業財産の創出戦略チーム課長は、「特許の引用関係を分析するネットワーク分析手法と類似した特許を群集させるクラスタリング手法を活用して分析し、韓国の脆弱性と有望分野を発掘することができた」とし、「特許ビッグデータの分析結果を民間と公共部門に提供し、研究開発の企画に反映できるように支援する予定だ」と説明した。

今回の「特許ビッグデータ基盤産業革新戦略レポート」は、次世代電池・水素産業・ディスプレイ・システム半導体・バイオヘルスなどの5大国家有望産業分野別に、1999~2019年の韓国・米国・中国・日本・ヨーロッパなどで出願された主要国の公開特許82万1865件を分析したものだ。
  • 毎日経済_ソン・ギョンウン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-02-03 19:26:06