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再現性が優れた高効率ペロブスカイト太陽電池開発

結晶成長技術を通じた太陽電池の高効率化実現 

韓国の研究陣が、ペロブスカイト(Perovskite)結晶を大きく成長させて効率を高めた高効率ペロブスカイト太陽電池を開発した。

成均館大学のパク・ナムギュ教授チームは、ペロブスカイ結晶の成長を制御する技術を通じて再現性が優れ、光捕集(light harvesting)機能と電荷抽出能力(charge carrier extraction)が優れた高効率ペロブスカイト太陽電池を開発したと10日、明らかにした。

ペロブスカイトとはABX3化学式を持つ結晶構造で、不導体・半導体・導体の性質はもちろん、超伝導現象まで見える特別な構造の金属酸化物だ。特に陽イオンに有機物を使用する場合、太陽電池の特性が優れた物質になる。よって、ペロブスカイト太陽電池はシリコン太陽電池に比べて低い発電単価のために太陽光発電市場で最近、次世代太陽電池の重要性が浮かび上がっている。

ペロブスカイト太陽電池は、透明導電性基板上に炭素と窒素で成り立った有機物溶液とヨウ素(iodine)ベースの無機物溶液をコーティングして、非常に薄いペロブスカイトフィルムを作る。この時、ペロブスカイトフィルムをどのように作るかによって太陽電池の性能が違ってくる。光を非常によく吸収して電子を多く集めることができるようにペロブスカイトフィルムを設計・製造すれば、最大の電気を生産することができる。

研究チームはペロブスカイトフィルムを作る時に有機物濃度を大きくするとペロブスカイト結晶が小さくなる反面、有機物濃度を減らすとペロブスカイト結晶が大きく成長することを発見した。また、大きな結晶が小さな結晶に比べて光を利用する特性も優れており、光によって生成された電子を効果的に抽出することができる能力を持つということを分光学的分析を通じて確認した。

このようなペロブスカイト結晶を大きく成長させる技術を活用し、研究チームは光電流 21.64mA/cm2、光電圧 1.056Vである17.01%の高効率太陽電池の開発に成功したのだ。パク・ナムギュ教授は「以前に開発されたペロブスカイト太陽電池の効率である16%を超える優れた性能」とし、「工程の再現性も優れているため、量産化にもすぐに適用することができると予想される」と述べた。

今回の研究結果は、国際学術誌である「ネイチャーナノテクノロジー(Nature Nanotechnology)」に8月31日、オンラインで載せられ、米国マサチューセッツ州工科大学(MIT)で発刊する「MITテクノロジーレビュー(Technology Review)」紙にも紹介された。
  • 毎日経済_キム・ミヨン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-09-10 13:28:35




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