Q.韓国では空気銃を誰でも所持することができますか？
| A. | これと比較すれば、韓国では空気銃はそれでも銃としての扱いを受けている方です。どんなに小さく、性能が粗雑で、価格が安い銃だとしても、一度は警察の許可を受けてこそ買うことができます。さらに、精神病院に出入りした経歴がある場合は空気銃に触れる考えを放棄しなければなりません。暴力行為で刑務所に行った前科者も同様です。 考えてみればなかなか幸いなことかもしれません。万が一、韓国が米国のように銃を購入して売却することを許可しているとしたら…想像するだけでも恐ろしいです。韓国男性なら特別な事由がない限り、軍隊で無料で射撃訓練を受けるではないですか。射撃の技術が足りない場合はさらに過酷な訓練を受けるくらいですから、銃の携帯を許可するとしたら…心配が先立ちます。 韓国でも空気銃による事故がたまに発生しますが、米国で起きている銃器事故ほどに頻繁には発生していません。ところが、一度事件が発生すると、その後別の人が空気銃で人を傷つけたり、脅かす事件が起こる妙なジンクスがあります。 今年も年初から空気銃事件が相次いで発生し、警察は非常事態に陥りました。警察は銃の所有者を対象に全数調査を行って、銃の管理を強化する方針だといいます。 以前に起こった銃の事故を振り返ってみると、似たようなパターンを読み取ることができます。2009年には5月から7月まで、光州全南地域でのみ相次いで3件の事件が発生しました。その中には飲酒事故を起こした運転者が事件を隠蔽するために、小学生を空気銃で射殺した恐ろしい事件もありました。一か月後にはソウル江南でモーテルの従業員が同僚女子職員を空気銃で殺害した事件が発生しました。 翌年には、1月から城南で高校生に空気銃を乱射した事件が発生したと思ったら、半月も経たずに夫婦喧嘩の末、腹を立てた男性が早朝に出勤していた誠実な隣人を空気銃で撃って死亡させた事件が起きました。 歳月をもっとさかのぼると、1994年には、ソルラル（旧正月）の後に、別居していた妻と義理の弟、娘が空気銃の犠牲になりました。芸能人の自殺が同調心理現象を起こすように、空気銃の事件も気が弱い人の心を揺さぶるのです。 このように次々と事件が起こるたびに、関連法規を修整してきたので、法だけを見るなら空気銃に対する韓国警察の規制はかなり厳しい方です。現在は、オンラインの中古サイトで空気銃が取引されていますが、来年からはオンライン取引は基本的に遮断されます。 空気銃の規格も法で制限しています。問題は、このような規制が適切に守られていないことにあります。 まず、心身薄弱者に対する販売を禁止する措置も目隠し式です。病院で形式的な診断書を受け取って、書類を銃砲店に持っていけば1週間で自分のものにすることができます。散弾銃など火薬銃に対しては狩猟の時期にのみ使用が可能なため、普段は警察署に預けておかなくてはならず、徹底的に管理されている一方で空気銃は、相対的に管理が疎かな方です。 特に口径5.5ミリ以下の空気銃は、自由な所持が可能なため、警察がいちいち取り締まりをしたりすることが事実上不可能だったりします。鳥を捕獲すると言いながら借りていき、犯行の道具として使われる場合もあり、ホームレスの名義を借りて空気銃を購入した場合などは、追跡することが非常に難しくなります。 ここに不法改造が加わります。空気銃の口径と圧力を高めて人馬を殺すことができる散弾銃のレベルに性能を高めることができます。まれに、家で建築用のパイプなどで空気銃と鉄の玉を作って使用している場合もありますから、当局としても頭が痛いでしょう。 所持が許可された小口径の空気銃の銃身を0.1ミリ長くしただけでも性能が良くなるため、銀行強盗や現金強奪と殺害事件の道具として十分に使用できる程度になります。特に空気銃は騒音が少ないため、違法狩猟に空気銃を使用している割合が90％に達すると言います。 狩猟期間が終了した後、散弾銃や口径5.5ミリ以上の空気銃は、警察署に留置する必要があるため、現在市販されている空気銃は口径が4.5ミリ、5ミリの空気銃、5万9800丁です。 韓国で流通している空気銃 ・4.5ミリ：主に射撃競技用として使われる。狩猟用に使われたりもするが、威力が弱く正確に頭を撃たない限り、ウサギすら捕まえることが難しい。 ・5ミリ：有害鳥獣駆除のために多く使用される。外国では中途半端なサイズであるため、あまり売れないのに対し、韓国では個人が所持することができる最も大きい銃であるため需要が多い。法の規定を適切に守るなら、鳩やカササギ、キタリスなどの狩猟が可能だが、これより大きな獣は捕まえることが難しい。 ・5.5ミリ：単弾の空気銃の中で威力が一番強いが、射程距離は最も短い。この銃でヘラジカを取った人もいるが、急所を当ててこそ、獲物を仕留めることができる。22口径のライフル銃弾と合うため、火薬銃に改造する事例が頻繁に発生し、現在は警察署に領置しておいて、狩猟期にのみ許可を受けて使う必要がある。 ・6.4ミリ散弾：性能がすぐれていないため、あまり使われず、売れもしない。 |
- Lim, Chul/写真=MBN
- 入力 2015-03-10 09:00:00
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