Q.韓国で司法試験(司法考試)の勉強をする人は、なぜ考試村で暮らすのですか?

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A. まず数字を一つ紹介します。韓国で最初に司法試験が行われてから、2015年までにこの試験に挑戦した人は70万2513人です。このうち、法曹になる夢を成し遂げた人が何人かご存知ですか。2万と609人です。

少なくない数ですね。しかし、合格率は2.93%です。司法試験に挑戦した人のうちわずか3%だけが自分の夢をかなえる機会を得るという話です。

これは、それでもましな方です。1970年代までは、この試験に合格すると、町中が祭りを開くほどでした。それだけ大変な試験だったのです。1科目でも科落(40点)があってはならず、平均60点以上を出さなくてはいけない絶対評価が行われた1980年までは、天が定めた人だけが司法試験に合格するという話も出回ったほどでした。

一例として、1967年に行われた第7回の試験の合格者はわずか5人でした。1次試験でパスした835人が受験したので、合格率が1%にも満たなかったということです。

このように過酷なテストだったため、この時代には司法試験を準備すると言うだけで1等花婿候補に挙げられたりもしました。試験が難しいため、挑戦しようとする人すらも少なかったということです。1981年から司法試験に人数制が導入されてから合格者は300人に増え、1996年には500人、2000年は800人、2001年には1000人に増加しました。

合格者の数が多くなると、司法試験に挑戦する人も一緒に増え始めました。しかし、司法試験に挑戦する人々の行動は変わりません。この試験に自分の人生を根こそぎかけるということです。

自分の人生を根こそぎかけるというところに、この質問に対する答えを見つけることができそうですね。

80年代の初頭まで司法試験を準備する人が最も多く滞在していたところは山の中のお寺でした。故・盧武鉉大統領は家の前に洞窟を掘って勉強をしたと言われていますが、ときには人の出入りの少ないお寺に滞在して司法試験の勉強をしていました。

なぜ家を離れて、考試村(高試村)に集まるのでしょうか。司法試験合格の最大の関門である2次試験は、憲法など7つの法について与えられた題目に対する判決を書く試験なのですが、数え切れないほどの本を読まなくてはいけません。法典もほぼ覚えなければならず、最高裁の判例も読み込んで、多数意見と少数意見まで比較しなくてはいけないため、参考書のほか、判例集まで読もうとすると、実際には勉強に終わりがないほどです。一人で勉強をしていると、どんな判決があったのか知らないまま受験することになるかもしれません。

このため、司法試験に複数回落ちた受験生の法律知識は、一般的な大学教授や判事に劣らないという笑い話も聞こえます。ただ、試験運がなくて、合格しなかっただけで、裁判官とも論争を繰り広げることができるほどの法知識を持っているというのです。考試村では、このような先輩たちのノウハウも伝授することができます。

野党の有力な大統領候補である新政治民主連合のムン・ジェイン代表は、司法試験の勉強をしていた時代を回想してこう話しています。

「司法試験の勉強とは、底抜けの甕(かめ)に水を入れるようなものだ。数え切れない本を読み終えるのに数カ月かかるが、すべて読み終えると、最初に読んだ本は忘れてしまう。一冊の本をすべて読んでも前の部分を忘れてしまう、最終的には短い期間にどのくらいの速さで水を入れて、漏れ出る水の量を減らし、最も水位が高い瞬間に試験を受けるかが重要だ。それでこそ合格することができる。最終的には集中力だ」

集中力。お寺や考試村に勉強をしに行く理由は、まさに集中力を得るためです。お寺は周囲に妨害するものがありませんが、情報を得るにはどうしても限界があります。周辺に同じ勉強をする人が多い場合には情報を得るのに有利で、競争心から勉強にも刺激を受けることができます。

大学や大学院に在学中の場合は、家と学校を往復する時間を節約したいという意味もあるでしょう。

司法試験が廃止されるからと考試村がなくなるとは思えません。司法試験を準備するのに青春を無駄にしてしまう高試浪人、高試廃人と皮肉を言ったりはしますが、だからといってロースクールを卒業したからと、全員が弁護士になれるわけではありません。ロースクールに行くために塾に通って、ロースクールに通う学生も弁護士の試験や卒業試験をパスするために塾に通います。もちろん塾の受講生は限定されています。ロースクールの学生に限定されているからです。

2009年にロースクールが生じてから、今まで弁護士試験にパスしなかったロースクールの卒業生が2000人に達するそうです。試験問題の難易度に応じて、この数の増減推移が描かれることでしょう。しかし、試験に合格できない卒業生がいる限り、予備校のようにロースクール塾も盛んになり、その周辺では考試村のように法を勉強する学生が集まって暮らすことになるでしょう。
  • Lim, Chul
  • 入力 2015-12-31 00:00:00

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