Q.2015年の韓国社会を代表する流行語は何ですか

답변게시판
A. 本当に難しい質問ですね。いくつかのメディアで2015年の流行語ベスト5を選定したりもしていますが、流行語が世代や階層によって分布する範囲や速度が異なるため、本当に主観的に決めることになります。

私はこれだと考えるのですが、他人は「それは1週間だけの話だった!」と否定していまうかもしれません。

だから、これから並べる言葉は、どこまでも筆者の個人的な考えだという点に注意してほしいのです。

言い訳から始めるなんて卑怯だなと思われても結構です。ベスト3を選んで紹介したいと思います。なぜ3つしかないかというと、オリンピックでも金、銀、銅メダルまで賞を受けるではないですか。

筆者が選ぶ今年最高の流行語は「クムスジョ(金のスプーン)」です。

この言葉は青年、その中でも結婚、就職、恋愛すらできない、言いかえれば社会から少し落伍した人がよく使った言葉です。余裕のある家庭では、2015年の1年間、この言葉を口に出さずに暮らしたことでしょう。どんなにお金持ちの家でも、銀のスプーンは多くても、金のスプーンはなかなかないでしょうから、食卓でも金のスプーンについての話が出てくるはずがありません。

社会の全階層が使ってもいない言葉をなぜ1位に挙げたのかと言うと、100点満点の回答は出せないかもしれませんが、少なくとも今のところは、「この言葉が韓国社会で使われ続ける気がするから」です。韓国社会の二極化現象の深刻化が目に見えてわかるほどであるうえに、来年の総選挙では政府与党を非難しようとする野党候補が、おそらく遊説場で「クムスジョ(金のスプーン)」の話を連発することでしょう。

来年に国会議員を新たに選ぶ総選挙がなければ、多分他の流行語を1位に選んだかもしれません。となると、必ず質問が出てきます。では、1位になったかもしれないその流行語とはなんですか。

おそらくほとんどの韓国人が同意しないでしょうが、筆者が選んだ2位は「ナ クンコット、キシン クンコット、ムソウォット」です。

実はこの言葉は、外国語に翻訳すると、本来の雰囲気を感じることができない不思議な言葉です。韓国人も前後の文脈に関係なく、この言葉だけで何の意味なのかと問われれば、初めて聞く人は、いくら頭を絞っても分からないことでしょう。歴史上、朝鮮半島では使われたことのない言葉だからです。

3~4歳の子ども、特に女の子が朝にお父さんに抱かれて泣きながら言うべき言葉です。

「私、お化けが出て来る夢を見たの。怖い!」と言う意味だということは、子どもを育てた経験のある母親だったらすぐに気づくことができます。子どもはまだ発音がはっきりしていないときから、自分なりにモノに名前を付けた呼ぶのですが、父親は知らなくても母親は、子どもの言葉を理解することができます。赤ちゃんの話をお母さんが100%理解するという点が、筆者が流行語の上位に入れた理由です。

さらにですね、赤ちゃんはこれからも生まれ続け、お化けの夢を見る赤ちゃんも必ずいるはずで、赤ちゃんの発音なんてみなはっきりしていないことから、この言葉は赤ちゃんの遺伝子に乗って、伝わり続けることでしょう。だから1位候補として遜色がないわけです。あくまでも筆者個人の考えです。

ある人は、コメディアンのキム・ヨンチョルが枕投げをする仲間の芸能人を応援するときに使った「力を出して!スーパーパワー(힘을 내요! 슈퍼 파~월~~~)」、ククパン(料理するテレビ番組)が産んだ最高のスターと呼ばれるペク・ジョンウォンの忠清道方言「マシジュ(맛이쥬)」、先輩芸能人イ・テイムを遠まわしに批判した「オンニ、私のこと気にらないでしょ?」などを挙げたりもしますが、筆者の考えは違います。

社会的インパクトとしては「オンニ、私のこと気に入らないでしょ?」がかなり強かったのですが、流行語というよりは社会的イシューになった言葉だというのが正確な説明のように思えます。昔から似たような口調の言葉が使われていたという点も考慮しなければならないと思います。

観客をなんと1200万人も動員した映画『ベテラン』に財閥3世として出演したユ・アインが居直って発した言葉「まったくあきれてしまう(어이가 없네)」が、ちょうど起きたKALのナッツリターンで人気を集めましたが、筆者はこの言葉より「~だと伝えろ」を3位にしたいと思います。

  • レイ・ヤンと並んだ歌手イ・エラン(写真=レイ・ヤンのインスタグラム)

この流行語一つで年齢が50になっても嫁に行けなかったイ・エランという無名歌手の人生が変わったので、その威力を知るに値します。さらに、この言葉を大衆に広めた人もイ・エランには思いもつかなかった20代の青年でした。だからといって、このような点から、「~と伝えろ」を3位にしたのではありません。

「~と伝えろ」という言葉が流行したことにより、韓国社会でコミュニケーションの問題が再び提起されたのです。間接話法を好むという大統領だけでなく、韓国社会にはあちこちでコミュニケーションを遮る壁があります。職場ですら、壁を崩すのが簡単ではありません。

飲み会が続く年末、飲み会に行きたくない新入社員が流行語を口実に「飲み会に行きたくないと伝えろ~」というメッセージを伝える勇気を出しました。韓国社会でコミュニケーションの問題が残っている限り、他人の言葉のようにつぶやく「~と伝えろ」は粘り強い生命力を持って生き残る可能性があります。25年間の無名生活を送りながらも舞台に立つことを諦めなかった歌手のようにです。
  • Lim, Chul
  • 入力 2016-01-01 00:00:00

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