A. | このような記事は授賞式が続く年末に書くのが一番ですが、どうしようもありませんね。旧暦では、まだ新年が始まっていませんから、年末気分を出して書きたいと思います。韓国で音源(음원)とは、デジタル音楽ファイルのことです。音源がCDに焼かれて発売される場合には音盤(アルバム)となります。音源サイトとは、音楽ストリーミングサービスを提供するサイトのことです。音源サイトでは音源を購入してダウンロードすることもできますし、月額のプランに加入して無制限で音源を再生して聴くこともできます。
そうです。チャートには商業的な目的があります。年末に行われる各種授賞式でも同様です。自分の好きな歌手を1位にしてあげるために、ファンが努力するからです。 音源だけでなく、メディアが先を争って記事にする商品などの各種授賞式にも商業性が存在しているのは同じです。ヒット商品に選ばれた企業は喜んで広告を出すでしょうし、反対に広告を出さなければヒット商品に選んでもらえません。 上記で紹介した音源サイトのほか、ネイバーミュージック(Naver music)、ジニー(Genie)、モンキー3ミュージック(monkey3 music)などもチャートを発表します。主にインディーズ音楽を紹介するミラーボールミュージック(Mirrorball Music)もチャートは持っています。 アルバムとは異なり、ファンが音源の成績やランクを引き上げることは容易ではないと言います。ファンダムの規模の大きさで定評のあるEXOも、利用客が少ない午前2~6時頃、人為的に1位にすることはできても、ピークタイムには本当に人気が高い歌にランクが押されてしまいます。もちろん、EXOの歌が良くて大衆的に大人気となった場合には、時間帯に関係なく常に1位になるでしょうが。 ちなみに韓国のデジタル音源市場でメロン(MelOn)が半分を少し超えるシェアを占めており、ジニーとエムネット(Mnet)、バグス(Bugs)、ソリバダ(soribada)の順でシェアを占めています。ジニーとオーレミュージック(olleh music)は両方とも通信会社であるKTが運営する音源サービスですが、KTはオーレミュージックを育てるために努力しているところです。
大グループであるCJ系列のMnetは音源も販売しますが、一日中アイドル歌手の歌を流す音楽放送が本業ですから、ケーブル放送の中で、それなりに権威を持つチャートが発表されます。 CJメディアがSMを買収しようとして失敗したことがあり、一時SMが所属歌手をMnetに出演させず、MnetもSMの歌手らの音源をサービスしないという軋轢が生じたことがあります。 2011年に両社が和解をしましたが、軋轢が続いていたとしたらMnetのチャートは、公正性の問題で信頼を失っていたことでしょう。 KBSミュージックバンクが毎週発表するKチャートは、1988年から始まったため、最も歴史が古いものです。2001年に一度廃止されましたが、2007年に復活しました。 Kチャートは、デジタル音源(65%)のほか、アルバム販売量(5%)と放送回数(20%)、視聴者選好度(10%)を合算して順位付けします。放送回数はKBSのニュース放送を除いた残りの放送回数を合算した数値です。放送が占める割合が結構大きいうえ、KBS出演分を反映するため、公平性に疑問符が残ったりもします。 Kチャートで最長期間連続1位を占めて、通算最多1位を占めた歌は、PSY(サイ)の『江南スタイル』です。 MBCの『ショー!音楽中心』が発表する音楽の中心(音中)チャートは、音源(50%)+アルバム(10%)+動画再生数(10%)+視聴者委員会事前投票(15%)+生放送でのメール(SMS)投票(15%)を合算して成績が出されます。視聴者委員会の評価まで合わせて1位候補を3チームを選んだ後、メールでの投票で1位を選ぶため、ファンクラブの役割が重要となります。事前投票をする視聴者委員会も、一般人ではなく、ファンダムが多く集まるため、音源販売+ファンダムの力の対決と言っても過言ではありません。 SBSの人気歌謡チャートは、音源点数とSNS点数、メロンホームページを介して集計する事前投票を合わせて、1位候補の3チームを定め、生放送の投票でトップを選びます。音源点数はガオンチャート、SNS点数はユーチューブを反映するため、ミュージックビデオがない曲は絶対的に不利になります。 このほか、注目すべき音源チャートとしては、インスティズ(instiz)が運営するアイチャート(iChart)があります。韓国で初めて、メロン、ジニー、バグス、エムネット、ネイバーミュージック、ソリバダ、モンキー3などの有名音源チャートのポイントを総合計算して順位を付けました。ポイント計算は、市場シェアに応じて比重を変えているのですが、メロンはⅹ6、ジニーⅹ3、エムネットとバグスはⅹ2を加重します。 主要な音源サイトで1位になった曲にはAK、AKに加えてアイチャートで週間累積1位になった曲にはPKという認証マークをつけます。 AKはAll Killの略であり、PKはPerfect All Killを意味します。 最後に紹介するガオン(GAON)チャートの前に、少し言及しなければならないチャートがひとつありますが、レコード店のPOS(レジ)プログラムを開発するハント情報システム(HANTEO INFORMATION SYSTEM)が運営しているハント(HANTEO)チャートです。ハントチャートは、ハントのPOSを利用する加盟店で販売された量だけを集計するため、実際の販売量とは違いがあります。しかし、KBSミュージックバンクがアルバムのスコアを算定する際にハントチャートを利用するため、アイドルのファンクラブはハントの加盟店であるホットトラックス(Hottracks)、シンナラレコード(Synnara)などでアルバムを買います。 ガオンチャートは、ビルボードチャートや日本のオリコンチャートのような公認音楽チャートが必要との認識のもと、韓国政府の文化体育観光部傘下の韓国音楽コンテンツ産業協会で作ったチャートです。大韓民国政府が公認するチャートであるわけですね。 2012年に少女時代のユニットであるテティソの曲が他の音源サイトとは異なり、ガオンチャートでのみ逆走し、月間1位になって公正性が問題視されたことがありましたが、現在は公正性是非からは解放された状態です。 ガオンチャートはアルバムの場合、出庫量から返品された数を差し引いた数量を基準に計算しており、音源はダウンロードとストリーミング、BGM(background music)を合わせて計算しています。最後に、ガオンチャートが発足した2010年以降、年間1位を占めた曲を紹介して締めくくることとします。 ガオンチャートK-POPアワード - デジタルチャート - 2010年 - Bad Girl Good Girl(miss A) - 2011年 - Roly-Poly(T-ARA) - 2012年 - 江南スタイル(PSY) - 2013年 - Gentleman(PSY) - 2014年 - Some(ソユ×チョンギゴ) - 2015年 - BANG BANG BANG(BIGBANG) アルバムチャート - 2011年 - The Boys(タイトル曲 The Boys) - 少女時代 - 2012年 - Sexy、Free&Single(Sexy、Free&Single) - スーパージュニア - 2013年 - XOXO(Growl) - EXO - 2014年 - 中毒(中毒) - EXO-K - 2015年 - EXODUS(Call Me Baby) - EXO |