A. | とても古い話をひとつお聞かせしましょう。 酒と女が好きな事業家がある飲み屋の常連となり麻薬中毒者として検挙された話です。そちらの分野の人に聞いたのですが、実話なのかまでは分かりません。彼が面白半分に話したかもしれません。 とにかく、麻薬中毒者となった事業家は友人の紹介でその店に行ったといいます。酒色とあれば喜んでいた人物でしたから、退勤時間になれば日々「どこか良い所はないか?」といった考えしかなかった彼は飲み屋にはまってしまいました。 普段あまり酒に強くなかったのに、飲んでも飲んでも酔わないのです。目が合って連れて帰った女性にはものすごい精力を発揮したといいます。普段彼が夢見ていたまさにそんな男になったのです。けれど他の飲み屋では普通の彼に戻ってしまいます。数杯も飲んでいなくても酔い、酔った後には女性たちも関心の外。 そんな彼が向かう店はその飲み屋しか残らないでしょう。後々知ってみれば、金の多い事業家であることを知った飲み屋側で酒とつまみにヒロポン類の麻薬を混ぜたといいます。酒量も強く精力も溢れるという楽しさに溺れ麻薬中毒者となった後には薬も飲み、注射もしたことでしょう。さらに麻薬中毒者として警察に検挙されたという話です。 話がとても外れてしまいましたね。 麻薬キムパプ、麻薬ホットドッグに一体どんな材料を使ったからとこの料理に夢中になった人々が忘れることができなくしたのでしょう?中国では肉スープや海産物料理にケシの粉を使用した食堂が摘発されたりもしました。古い話ではありません。2014年上海にてエビとカニ料理を出す食堂の主人が逮捕されたのですから、この文を読んでいる人の中にこの店で料理に魅了去れた人もいるかもしれません。 「麻薬○○」と付いたからとケシや大麻を使ったとは思えませんね。そうするには麻薬という形容詞が付いた料理がとても安価でしょう。そんな高級材料(?)を使って客を中毒にする前に食堂が駄目になります。以前トッポギに夢中になった人々が「麻薬みたいだ」ともぐもぐ食べたいたときにはとても辛くしょっぱいヤンニョム(ソース)味だったでしょう。 そうしてみると麻薬とつく料理の中にトッポギをはずすことはできませんね。美味しいと噂のトッポギ屋がとても多いため、麻薬料理としてあまり言及されないようです。 麻薬とつく料理は日々増えていきます。麻薬ホットドッグ、麻薬キムパプのほかにも麻薬トウモロコシ、麻薬パン、麻薬おでん、麻薬キムチチャーハン、麻薬トースト、麻薬塩辛、麻薬ピザ…ここまで来ても麻薬のつく料理のリストが長いことを感じませんか? 麻薬料理の基準はこうです。一度も食べたことが無い人がいても、一度だけ食べた人はいない。一度食べればその味に魅了されまた手を伸ばすことになるのが麻薬料理の基準です。 この基準に該当する料理に何があるでしょうか?よく考える必要もありません。筆者をはじめとした年を取った世代は米でしょう。米はどれだけ食べても飽きません。そしてキムチ。二言も必要がありません。長く海外生活をしてみればキムチが恋しくなることは韓国人であれば誰もが体験する苦痛です。 しかし米とキムチには必ずしも麻薬まで動員しません。韓国人の食生活にてすでに麻薬のような存在となっているからでしょう。 最近の子どもたちにはハンバーガーなどファストフードが麻薬のようなものです。麻薬○○と呼ばれる料理は決して主食ではなくても良いのです。作りやすく、材料も安いので「私も一度作って食べてみようかな」とよだれを流して作る程度です。 こうしてみればチキンも外すことはできませんね。チキンは「どんな麻薬をしたからとこんな考えをしたんですか?」という流行語まで作り出しました。 こうした質問に監督は「ロティサリーチキンを食べていて」と答えます。麻薬チキンを間違えて食べれば天才的な発想もすることになるようです。 けれど本当に知りたいことは麻薬料理のレシピですって?紹介するならば話が長くなるので次の回にしましょう。 |