Q.過去に大麻吸引が摘発された韓国の芸能人を教えてください。その後、彼らはどうなりましたか。

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A. 1970年以前に韓国で大麻を吸引したからと処罰された芸能人は誰もいません。一般国民も大麻の吸引で処罰された人はほとんどないでしょう。

その頃に田舎で麻の農作業を行っていた農夫の多くは1度や2度ぐらいは大麻を吸った経験を持っています。タバコ代がもったいないので大麻の葉を巻いて吸ったのです。そんなときに雇用主がタバコを配ってくれでもしたら吸っていた大麻を捨てて、非常においしくタバコを吸っていたそうです。

在韓米軍兵士たちが韓国産の大麻を吸っていましたが当時の政府は大麻が麻薬に該当するかどうかさえ確信をしていない状態でした。田舎の老人たちはよく知らなかったつぼみを乾燥させて吸う方法も在韓米軍を通じて歌手などに伝わりました。マリファナ(marijuana)という英語がテマ(大麻)よりも自然に広がった理由もここにあります。

大麻の取締は1970年代に入ってから始まりました。ニクソン米大統領が行った「麻薬との戦争(War on Drugs)」が韓国にも影響を及ぼしたからです。警察の前でも遠慮なく大麻の葉を巻いて吸っていた田舎の老人たちは「何を言ってるんだ。大麻を吸うと気持ちが良くなるだなんて」と困惑しましたが、大麻の吸引は法律で禁止され、摘発された人の人生を台無しにする元凶となりました。

韓国政府に影響を与えた米国では大麻が急速に合法化の方向へ傾いていますが、韓国ではとんでもない話です。米国は2016年11月、カリフォルニア州(California)、マサチューセッツ州(Massachusetts)、ネバダ州(Nevada)で合法化され、米国の全人口のうち20%が合法的に大麻を楽しんでいます。

まだ違法と見なされている地域でも大量に流通させる犯罪組織ならともかく、マリファナを吸って摘発された人を重罪人として処罰する場合はほぼありません。米国全国でちょっと遊んだことのある若者は中・高校生の頃からマリファナをくわえて歩き、お酒よりもマリファナを手に入れることのほうがはるかに簡単なほどです。

だからアメリカに遊びに行った人がマリファナに接する機会が多いです。しかし、韓国人なら合法化されたところでマリファナを吸ったことが発覚したら処罰を受けることになります。韓国の刑法は外国で罪を犯した国民も処罰する属人主義を採用しているからです。

韓国の国籍を持つラッパーのKeith Ape(イ・ドンホン)は米国で大麻を吸う姿を自慢げにインスタグラムに投稿したのですが、韓国に来たら刑務所に閉じ込められるしかない境遇です。

  • < 国別のマリファナ合法・非合法を示した図(医療目的) >

このような傾向を見ていたタレントのキム・ブソンなどの有名人の数名が大麻禁止法の違憲法律審判を要求しましたが、棄却されてしまいました。合法化してほしいという要求ではなく、処罰の強度があまりにも強いので下げてほしいという目的で出した申請だったのですが、これすらも韓国社会が受容できないのです。

違憲申請の先頭に立ったキム・ブソンは、大麻吸引の事実が摘発されて処罰された前歴があります。1986年、ヒロポンの常習服用者として摘発されたのに続いて、1989年と1994年には大麻吸引で摘発されました。キム・ブソンが1989年に摘発された時の事情は奇遇です。

愛していた内縁の男性が子供を一人だけ産んでほしいとプロポーズしてきたのに、いざキム・ブソンが子供を産むと4カ月の赤ん坊を連れて逃げてしまったのです。大麻もこの内縁の男性が吸ってみろと言うので何も知らずに吸ったそうです。男性が捕まると奪われた子供を取り戻すために警察署を訪ねたところ、その場で拘束されてしまったそうです。

キム・ブソンの立場からしたら悔しいことでしょう。数年前に何かも知らずに吸ったことのために重い罰を受けたのですから。このことからさらに違憲申請の先頭に立っているようでもあります。

大麻の摘発により放送出演が禁止された芸能人は俳優ではなく歌手の方がはるかに多いです。演技者の方は先に紹介したキム・ブソンのほかハ・ジョンウの父親であるキム・ヨンゴン、俳優オ・グァンノク、俳優チョン・チャンゴル、2016年に夫婦喧嘩の末にバスルームで自殺した俳優キム・ソンミンくらいです。

日本の女性と結婚したシンガーソングライターのカン・サネ(本名カン・ヨンゴル)、アメリカのカリフォルニア州で生まれたラッパーのCrown J(キム・ギェフン)、音楽家キム・チェウォン、韓国のアンダーグラウンド音楽を主流に引き上げた(故)キム・ヒョンシク、アイドルグループBIGBANGのリーダーG-DRAGON、一時ライブの皇帝だと言われたイ・スンチョル、B-BOY1世代といわれる歌手ヒョン・ジニョン、ロックの伝説という評判を聞くチョン・イングォン、フォークソング歌手チョ・ドクベ、韓国系アメリカ人歌手のイ・ヒョヌ、ラッパーのDouble K(ソン・チャンイル)、歳を重ねても時代をリードするという第1世代ラッパーのBILL STAX(シン・ドンヨル)、グループTROYのメンバーであるBUMKEY(クォン・ギボム)、ヒップホップMCのB-FREE(チェ・ソンホ)、医療事故で亡くなった韓国大衆音楽の先駆者シン・ヘチョルなどが大麻吸引で摘発された経歴があります。

韓国ロックの父シン・ジュンヒョンは1975年に大麻吸引の事実で4カ月間刑務所に閉じ込められて芸能人協会から除名までされました。

シン・ジュンヒョンは大麻の取り締まりを行っていなかった1960年代に大麻を吸って週刊誌の『サンデーソウル』に「シン・ジュンヒョンのハッピースモーク探訪記」を寄稿するほどでした。以降、大麻吸引の疑いで司法当局から調査を受けて略式起訴で事件が終結しました。

1970年以降には大麻に手を触れずにいましたが、朴正煕政権に睨まれていたため改正された麻薬関連法を遡及適用して、一事不再理の原則を破ってまでして彼を弾圧しました。シン・ジュンヒョンは朴正煕が側近の手により殺害された後に再び舞台に立つことができるようになりました。しかし、韓国大衆音楽の大勢がロックからディスコとダンス音楽へと変わったころだったため、再起が大変でした。

だからといって大麻の吸引が芸能人の人生を完全に地獄に落とすわけではありません。

韓国の代表的なMCのひとりシン・ドンヨプは1998年に米国から大麻を密輸入して吸った事実が明らかになり2000万ウォンの罰金刑を宣告されました。この事件で熱愛中だったイ・ソラと決別する痛みも経験しましたが、早めに放送に復帰しました。

KBS対国民トークショー『アンニョンハセヨ』でシン・ドンヨプと一緒にMCとして活動中のイ・ヨンジャは、当時をこう振り返ります。「こんな話をしてもいいのか分かりませんが、私はシン・ドンヨプさんが本当に天才だと思っていました。一緒にSBSで撮影をしていたとき突然大きな男性が両側からシン・ドンヨプさんをつかん引っ張っていきました。そのとき(捕まる演技をするなんて)本当に面白いと思って、天才だ天才!とこう考えていたのに、飲み会の時間になってニュースを見たらそれが本当だったんです」

シン・ドンヨプより素敵に復活した歌手もいます。まさにPSYです。2001年の新人歌手賞が有力視されていたPSYは、インタビューをするために出向いた収録スタジオの外で潜伏中だった警察に逮捕され、罰金刑を宣告されて、一時放送出演が禁止されました。

しかし、日韓ワールドカップが開催された翌年の2002年、路上で応援をしていたときに生放送中だったSBSアナウンサーにつかまれてインタビューを行った後、間もなく放送に復帰することができるようになりました。

だから今回の大麻吸引で摘発されたBIGBANGのT.O.Pも人生が終わることはないでしょう。ちょうど彼が義務警察として在職中に大麻吸引の事実が摘発されたというのが気の毒ではあります。

T.O.Pの将来は裁判所の判決にかかっています。まず、拘束されていない状態で裁判を受けることが幸いではありますが、裁判所の宣告は芸能活動にも影響を与えます。

裁判所で1年6カ月以上の懲役または禁固刑を受けると義務警察から退職処理をされて軍隊に行かない「戦時勤労役」に編入されます。これは兵役を終えたからと喜ぶべきものではなく、将来にわたってついて回る恥ずべき記憶として残ることでしょう。

確定された刑がこれよりも低い場合は所属のソウル警察庁の「受刑者再服務適否審査」で義務警察に復帰できるかどうかが審査されます。審査の結果不適切判定であれば、職権免職されて陸軍本部の管轄に移り社会服務要員や常勤予備役に編入されます。
  • Lim, Chul
  • 入力 2017-06-14 00:00:00

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