Q.結末があいまいな韓国ドラマ：「太王四神記」ペ・ヨンジュンはなぜ光の中に消えたのか
| A. | 俳優のパク・ソンウン（朴星雄）は長い無名生活を送りました。アクション俳優として苦労して演技者として生き残ろうと苦心していた彼を世に知らせた作品は2007年に放送されたMBCのフュージョン時代劇『太王四神記』です。 『太陽の末裔』で縁が結ばれたソン・ジュンギとソン・ヘギョと同様に、彼が役を引き受けたチュムチは寡婦のタルビ（シン・ウンジョン扮）と婚姻します。ドラマが終わった翌年、江原道洪川で開かれた結婚式にはペ・ヨンジュンがのヘリに乗って現れ、取材陣のスポットライトを浴びました。 2人を結んでくれたドラマ『太王四神記』は放映初期から大きな注目を集めました。 『太王四神記』には当然ながら四神が登場します。東西南北を守る青龍、白虎、朱雀、玄武。2千年ぶりに目を覚ました四神の後継者たちは高句麗王のタムドク（広開土大王、ペ・ヨンジュン扮）との対決を繰り広げて現世で命を失って天に戻ります。タムドクは韓国の神話に出てくる檀君の父、桓雄（ファヌン）の化身です。 弘益人間の志を持って地上に降りてきて自身の国チュシンを作った後、熊族と虎族の戦争を終わらせるために、虎族の巫女カジンが持っている火の力を奪って熊族の女戦士に与えます。桓雄（ファヌン）とセオは恋に落ちて、セオは桓雄の息子檀君を産み落とします。セオはカジンと決闘を繰り広げるなかでカジンが子供を崖から投げてしまうと、怒りと悲しみに包まれて黒朱雀（堕落した朱雀）へと代わり、天地を火の海にしてしまいます。桓雄は涙をのんで天弓で愛していたセオを撃ち殺して、自分の神器を神檀樹の下に封印します。 ストーリーが似ていますよね。虎族と熊族の戦いも一つの洞窟で暮らしていた熊と虎の話のようでもあります。 時が流れて高句麗時代に桓雄の神器が登場して繰り広げられる話が『太王四神記』のあらすじです。 ファンタジーのようだと思われましたか？ その通りです。ドラマは映画になった『ロード・オブ・ザ・リング』の人気が絶頂に達した直後に放映されたので、ドラマを見てファンたちは出演俳優に『ロード・オブ・ザ・リング』のキャラクターを掛けあわせたりもしました。 例えば白髪に白い服を着たペ・ヨンジュンはヨンダルフ（ヨン様＋ガンダルフ）であり、四神の神器を集めて火を支配しようとするする火天会の首長チェ・ミンスはチェルマン（チェ・ミンス＋サルマン）。 興行成績だけで見れば『太王四神記』は非常に成功的でした。初回の視聴率が20.4％を記録し、さらに4話以降はずっと30％台を維持しました。問題は結末でした。最終回が放送された後、エンディングシーンが何を意味するのか判断がつかない視聴者がすごく多かったのです。大好きだったドラマが結末のせいで失敗作になったという話があちこちから聞こえました。おそらく主人公役を引き受けたペ・ヨンジュンが負傷したためであるのかもしれません。 『太陽四神記』を撮影しながらペ・ヨンジュンは剣で戦うシーンを撮っていた最中、相手の剣に右手人差し指を打たれて靭帯が切れるけがをしました。馬に乗って走る途中にも落ち、ワイヤーでつるされて撮影をしている俳優が首の上に落ちたせいで頸椎椎間板ヘルニア、肩靭帯挫傷の診断を受けました。主人公が光の中に忽然と消えて終わる結末は、急いでドラマを終わらせるためのものだったのかもしれません。 『太王四神記』はドラマが制作、放映されている間、時間に追われているという証拠を複数回見せてきました。音響の編集が遅くなると先に放送されているニュースデスクの時間を無理に伸ばしたり、最終回にはムン・ソリがぶら下がっているワイヤが消されないままに放送されたりしました。もちろん再放送時には消去され、外国に売られたフィルムからもワイヤーの跡は見られません。 |
- Lim, Chul / 写真＝ドラマポスター
- 入力 2017-08-24 00:00:00
Copyright O2CNI All rights reserved.
