Q.平昌五輪の開幕式でオリンピック賛歌を歌ったソプラノ歌手ファン・スミについて教えてください。

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A.
  • 写真=ファン・スミ公式サイト

クラシック好きな韓国人にソプラノ歌手について質問したら、十中八九は「スミ・ジョー!」と答えるでしょう。音楽の天才スミ・ジョー(曺秀美)は4歳の時からピアノを始めました。あまりにも賢かったため両親の自慢だったのですが、あるおばあさんが「あんなに賢いと短命になる」と言ったことを聞いてピアノを学び始めました。何でも叩いてこそ悪い気が抜けるというのがそのおばあさんのアドバイスだったからです。

スミ・ジョーはその後、ソウル大の声楽科に歴代最高の点数で首席で合格しました。そういえば今回の平昌五輪で名前を知らせたファン・スミも同じ大学と学科の卒業生です。いや、考えてみればそうだともいえないかもしれません。

スミ・ジョーはソウル大に2年しか通わなかったんです。大学2年の時ソウル大の経営学科に通っていた同い年の男子学生と恋に落ち、音楽は後回しにして彼との結婚だけが人生の目的になりました。彼との間に生まれる赤ちゃんの名前まで事前に考えていたほどです。彼女の才能を惜しむ親と教授が一致団結してソウル大学を中退させ、イタリアの名門チェチーリア音楽院に留学させながら生き別れとなってしまいます。1988年のソウル五輪でオリンピック賛歌を歌い2002年の韓日ワールドカップのテーマソング「Champions」を歌って、2008年の北京オリンピックの開幕行事に招待されたソプラノ歌手がスミ・ジョーです。話が脱線していまいましたね。

しかし、平昌の歌姫はスミ・ジョーではなくファン・スミでした。ファン・スミはソウル大を正しく*(?)終えた後、ドイツのミュンヘン国立音大へと行きました。2014年にショパン、チャイコフスキーとともに世界3大コンクールに選ばれるベルギーの「エリザベート王妃国際音楽コンクール」で優勝し、スポットライトを浴び始めました。スミ・ジョーとホン・ヘギョン(洪惠景)、シン・ヨンオク(申英玉)など顕著な韓国ソプラノ歌手の脈を受け継ぐ次世代ワールドディーヴァになったのです。

*ファン・スミはソウル大と大学院まで卒業した後、ドイツのミュンヘン国立音大で最高演奏者課程を終えた。

  • 天女の下降?「オリンピック賛歌」を歌うファン・スミ

それでも平昌までは韓国人にはなじみのない名前でした。どうして有名なスミではなく、別のスミをオリンピックの舞台に立たせたのかと思ったことでしょう。しかし彼女は歌でなぜその場に立ったのかを証明してみせました。

国際オリンピック委員会(IOC)の委員たちもびっくりしたという裏話です。彼女の歌はそれほどに重量感がありながら叙情性が含まれていたことを意味します。

IOCの指示により強い風やまた別の突発的な状況を考慮してライブではなく録音で舞台が進行されました。すでに録音を終え最終的な録音ファイルを聞いたIOC関係者から「これまでのオリンピック賛歌の中で最も気に入っている」という言葉まで伝え聞いたそうです。それでも舞台に立つ前、緊張して体が震えたそうです。 「世界の人々が見守る舞台を台無しにしてはならない。今、私は韓国の声楽を代表する音楽家だ」。このような重圧感からだったのでしょう。

このような心配は杞憂でした。韓服デザイナーのイ・ヨンヒさんがデザインした金色と白が調和を成した韓服を着た彼女は天女のように見えたのです。

組織委員会が彼女を選んだ理由は開会式の全体的な方向と彼女のイメージが合致して、国際的な名声のある声楽家の中でもニューフェイスだからです。歌詞を正確に伝達する発声と表現力が優れているというのが音楽家たちの評価です。

ファン・スミは現在、ドイツのボン・オペラ劇場(Theater Bonn)のソリストとして活動中です。今はボン劇場のスケジュールを消化しているためオリンピックの開会式が終わった直後、すぐにドイツに行きました。昨年末、オリンピック賛歌を歌う声楽家に決まった後、ファン・スミはスケジュール調整に苦労しました。

コンクールで優勝した後、モーツァルト『魔笛』のパミーナ役でデビューし、プッチーニ『トゥーランドット』のリュー、ヘンデル『リナルド』のアルミレーナなどを務めました。最近になってプッチーニ『ラ・ボエーム』のミミなどを演じました。

  • ラ・ボエーム(La Boheme)で熱演するファン・スミ

韓国にも何度か来ています。2014年の光復節の記念コンサートを皮切りに、2015年にはリサイタルを行いました。 2016年フランス室内アンサンブル・マテウスが初の来韓公演をしたときに共演者と一緒にソウルに来ました。そして昨年も国内の3つの都市でツアーを行い、ファンと会いました。

彼女のツアーには、「歌曲伴奏の王」という称賛を受けるヘルムート・ドイチュ(73.Helmut Deutsch)が共にします。エリザベート王妃国際音楽コンクールに審査員として参加したヘルムート・ドイチュが直後にファン・スミのもとを訪れて「スミのコンサートで伴奏をしたい」と先にラブコールを送り、パートナーになったそうです。

  • 韓国公演が予定されてているファン・スミの3~4月のスケジュール

ファン・スミの今年の日程はすでにぎっしりと埋まっている状態です。ドイツのボン劇場で『フィガロの結婚』のスザンナ役など新たな作品に挑戦する予定です。韓国の日程も数回決まっています。3月31日、統営国際音楽祭にボーフムオーケストラと共演が決まっていて、4月27~28日にはソウル市響定期演奏会でベルクの『7つの初期の歌』の韓国初演を行う予定です。8月にはロッテコンサートホール開館2周年記念公演の舞台に立ちます。
  • Lim, Chul
  • 入力 2018-02-12 00:00:00

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