Q.韓国で言うところの「深い味」とはどんな味ですか?

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A. 味の素のスポークスマン、吉田慎太郎博士が深い味(コク味)という言葉を初めて使ったが、韓国料理ではかなり昔から深い味が伝えられてきました。

もちろん味は似ています。意味も同じです。吉田博士が説明するコク味は「口の中いっぱいに広がる豊富な味、重い味」です。「カルシウム感知受容体を活性化させるγ-L-グルタミルペプチドが作用するようだ」という主張が確認されれば6番目の基本味に追加される可能性もあります。

韓国料理の深い味が何なのか教えてくれるエピソードがドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』に出てきます。

大殿修羅間(スラッカン)の最高尚宮を選ぶ1次競合の課題である国民が食べる食べ物を作る課題でチャングムは高価な骨と肉、そしてタラク(駝酪、牛乳)を入れて最高級ソルロンタン(牛骨煮込みスープ)を作りましたが、競合で見事に負けてしまいました。そして王妃の乳母だった尚宮の最後の面倒を見るために地方に行きます。
尚宮は貧しかった幼い頃、お兄さんが手に握らせてくれた米を再び味わえるならば死んでも心残りがないとし、その米を持ってお兄さんのそばに行きたいとチャングムにお願いします。おいしいと有名な米を色々と持っていっても尚宮は「その米じゃない」と言って首を横に振ります。

尚宮のそばで過ごす間、チャングムは近くの寺で雑用をする処士*の家に食事に誘われました。彼が出したおかずはナムルだけなのに、その味に深みがあったのです。朝鮮の山海の珍味が集まる宮殿でも味わったことのない味でした。

* 出家せずに家庭にあって生活を営みながら仏道に帰依する男性信徒。

チャングムは処士に付いて回って秘法を教えてほしいと頼み込みます。処士は「秘法なんてないから、教えることもない」と首を横に振ります。どこでナムルを採るのか、せめてナムルを乾燥させる方法だけでも教えてほしいというチャングムに処士は「ナムルは山にたくさんあるし、ナムルは太陽が乾燥させているから自分は何もしていない」と言って笑いました。そしてある日、チャングムは処士が日光に米を乾燥させる光景を見ることになります。



  • 「そう、この味よ」一時流行したキム・ヘジャの調味料のCM

米をつかんで食べてみたチャングムはその米が尚宮が探していたオルゲサル**という話を伝え聞きます。

チャングムは日光に乾燥させた米を下さいと真剣に頼みます。処士は四日間充分に乾燥させてこそ、おいしくなると言って首を横に振りますが、尚宮がいつ亡くなるか分からないという焦りから米を一つかみ持っていき、釜で乾燥させます。

**山稜の田んぼで育てた米が秋夕(チュソク)になってもまだ熟さないので、農夫があまり熟さなかった稲を蒸して日光で乾燥させた後、祭壇に乗せた。(ドラマに出てきた説明)

釜で乾燥させたオルゲサルを食べてみた尚宮が「似ているけれど兄さんがくれた米とは違う」と言って首をうな垂れます。尚宮の最後の願いは処士が解決してくれます。日光にしっかり乾燥させたと言って、処士が持ってきたオルゲサルを味わった尚宮がその時、初めて「これであの世に行って兄さんに会う面目ができた」と言いながら表情が明るくなります。

チャングムは「秘法がない」という処士の話を思い出します。日が昇れば米とナムルを並べて日光で乾燥させ、日が沈めば再び片づける真心、秘法と言うならばただ汗水と真心だということを実感します。肉を買えない貧しい国民が小骨を持ってきて何度も煮込み、濃厚な汁を作った食べ物がソルロンタンという悟りも得ます。
処士は幼い頃、聞いたお母さんの話を話してくれます。

「どうせ食べ物はたくさんないないから、真心だけでもたくさん食べさせなければならない」

本当の深い味は真心と時間が作り出した味です。

  • 「そう、この味よ」一時流行したキム・ヘジャの調味料のCM



このような意味で考えると、女優キム・ヘジャが1990年代に調味料のCMで使って流行した「そう、この味よ」は決して深い味とは言えません。(調味料をたっぷり入れれば、コクは出ます)

料理の専門家たちは深い味を出すには二種類が必要だと言います。手の味(材料などを素手で混ぜ合わせて出す味)とジャンの味(醤油や味噌の味)。 手の味は真心で、ヤンニョムの味は時間と同じ意味でしょう。韓国料理には唯一、手で混ぜ合わせたり混ぜて和える食べ物が多く、手の味が強調されます。科学技術の発達で熟成したジャンが店にたくさんありますが 、自然が作り出したジャンの味とは比べられないでしょう。

深い味が何かはだいたい分かりましたが、これを科学的に論理的に説明することはかなり難しいです。深い味の正体を明らかにするために努力する西欧の科学者は分かるようで分からない味の正体のせいで頭を悩ませています。

コク味は長時間料理したり、熟成発酵させた食べ物の味です。博多の豚骨ラーメンが流行しながら、特有の濃い味を表現する時に使った「コクがある」も深い味です。

KARA PLATONIの著書『感覚の未来』の書評を書いた韓国日報のファン・スヒョン記者は「自炊する子供の家に来た母親がチゲを味見した後、神経質にガスレンジに火をつけて30分さらに煮込んだ味」と評しました。

深い味、聞いてみると簡単ですね。

しかし金儲けにハマったレストランの主人は決して学べない味が深い味です。
  • Lim, Chul
  • 入力 2019-01-14 00:00:00

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