Q.代表的な韓国のジェンダー紛争に関する事例 - 歴史の中に消えた総女学生会

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A. 韓国私立学校の名門である延世(ヨンセ)大学で2019年、新年早々から投票が行われました。

案件は総女学生会(総女学生、以下総女)廃止および総女関連規制破棄です。

このような投票が行われた発端は去年5月、人権祝祭に総女がウン・ハソンを講師として招待したところから始まりました。ウン・ハソンは男嫌(男性嫌悪)発言の他にもキリスト教を卑下した人物です。延世大学がミッションスクールであり相当数の学生がクリスチャンであることを考慮するならば、このような人物を人権祝祭の講師として招待した事自体が一種の挑戦と見られる可能性もあります。

男子学生の一部が反対署名運動を行いましたが、延世大学の総女はウン・ハソンの講演を強行しました。
そして後日、暴風が押しよせました。
最初は総女改編がイシューでしたが、すぐに廃止という方向へ進んでいきました。
総女の主軸になる学生たちは「私たちには総女学生会が必要だ」と言って別途の団体を作って、投票を反対する運動を行いました。「総女学生会を支持する卒業生一同」という名前でキャンパス全体に20個程度の横断幕を掲げましたが、かえって自ら失敗を招く状態になってしまいました。

横断幕が数多くのコミュニティに広まって総女廃止について投票をするという事実が外部に知らされたうえに、投票をそそのかす逆効果を産みました。
結果は投票率55.16%で廃止賛成82.2%。投票に参加した男子学生の絶対多数である93.2%が総女廃止に一票を入れたし、女子学生も過半数をはるかに越える62%が廃止を手助けしました。

ソウル圏の大学で唯一、命脈を保ってきた総女は延世大学を最後に歴史の中に消えてしまったのです。慶煕(キョンヒ)大学、西江(ソガン)大学、ソウル市立大学、漢陽(ハニャン)大学では、まだ学則上、総女が残っていますが、総女の代わりに他の団体を設立する傾向を考慮すれば総女が新設されたり再建されることは難しいでしょう。

下のグラフで見て分かるように女子学生の大学進学率が男子学生を上回って格差がますます激しくなる傾向を示す中、総女の存立理由に疑問を抱くのも事実です。

過去、総女は男子学生が絶対多数を占めた大学で女子学生の権益を保護するための必要性からできた組織ですが、もう少数派ではない女子学生のための組織を別に構成する必要があるのかという疑問も膨らみました。

総女は1980年代中盤、民主化のムードに乗って韓国各地の大学で設立され始めました。1988年には延世大学、高麗大学の総女会長が学内掲示板に「北朝鮮女性生活紹介大字報」を掲載して国家保安法違反容疑で拘束されたりもしました。男子学生に劣らないほど民主化運動に血と汗を流しましたが、女子学生は運動圏内でも自分たちを守るために必死にならなければならない状態でした。

家父長的傾向が強い韓国の大学で運動圏に属した女子学生の苦衷は言葉で表現しにくいほどです。「民主化運動のために献身する男子学生の性欲を解消するために女子学生が自発的に名乗り出るべきじゃないのか?」という内容が冗談で終わるのではなく、実際に強行されました。民主化運動の大義を汚してはいけないという理由でもみ消してしましました。

それ程ではなくても、「助けたければ皿洗いでもしろ」という感じでした。ソウル大学で総女組織の先頭に立った正義党のシム・サンジョン(沈相奵)議員はこのような性差別に耐えることができなくて男子学生と熾烈な論争を行ったことで有名です。

民主化を大義として掲げた運動圏ですら、そのような状況だったので女子学生が総女を中心に性差別廃止に先駆けて性的暴行に抵抗しました。性暴行特別法は地域の女性団体と手を握った各大学の総女が闘争によって得た結果です。

一時は誰が見ても総女学生会は必要な組織でした。

しかし女子学生の数が少なくなくて、女子学生が力を合わせれば総学生会長に余裕で当選することもできる今は?

延世大学で今年の最初に行われた投票の結果がこの問いに対する返事になるでしょうか?投票結果だけを考えるならばフェミニズムの先鋒に立った総女に対する反発がそれだけ強まったと解釈できます。ところが就職難で学生会に対する関心自体が減りましたが、就職難がジェンダー葛藤を悪化させるのに一役買ったりもするので、総女の解散でジェンダー葛藤も消えたと見るのは難しいです。
  • Lim, Chul
  • 入力 2019-02-22 00:00:00

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