Q.ソウルに、まだポシンタン（犬肉スープ）を売ってる所はありますか?
| A. | ここに愛犬家が歯ぎしりするほど怒りそうな写真があります。 この写真が撮られなければ～。この格好いい犬は、黄狗（黄色の珍島犬）になっていたでしょう。 写真が撮られた時期は2年前の2017年8月です。 ある男性が出勤をするために家を出て車にエンジンをかけた後、暑さを冷ますためにエアコンをつけてコンビニに向かいました。その時、おかしな光景を目撃しました。 飲食店の主人が片手には肉の塊、もう一方の手には首を絞める時に使う針金を持って「こっちにおいで、チュチュ」と犬を誘惑する場面でした。 怒った男性が「お前、何をしてるんだ！」と叫んだら、店の主人は慌てて店に入りドアに鍵をかけてしまいました。目の前で肉の塊を逃した犬は、未練が残ったのか、店の前から離れることができず主人を追い払った男性を恨むような（?）目つきで眺めていたそうです。幸い犬を連れに来たおばさんに会ったので、先程のことを伝えました。おばさんは夫を同行してきて店の門をたたきまくったそうです。 田舎道を放浪する犬は似たような状況で悲運を迎えます。犬猟師（？）は熱い肉の塊や大根などを餌に使うそうです。投げた餌に飛びついた犬は、熱くて吐き出すこともできず、吠えることもできずにもがきます。そうしていてるうちに捕らえて車に乗せて逃げ出すのです。 ソウルにポシンタンを売ってる所がありますかって？ソウルオリンピックでケジャンクク（犬肉のスープ）が嫌悪食品に分類されてポシンタン店に看板を変えた話は以前、お伝えしました。女性団体がポシンタン販売禁止を要求して、ポシンタンという看板もあまり見当たりません。しかしヨンタン、サチョルタン（四季湯）、ポヤンタン（補養湯）などの看板をかかげた店は、難なく見つけることができます。 歩き回る必要もありません。 ポータルサイトで検索しただけで簡単に探すことができます。 少し曖昧ですね。ソウル市では、特別告示として「犬肉販売禁止」措置が下されました。しかし、だいぶ昔から死文化になってしまいました。当初オリンピックをボイコットするとか言った外国の顔色を伺うために作ったものなので、オリンピックが終わってすぐに死文化になりました。2014年、動物保護団体の質問に対して「食品衛生法施行規則が改正されて死文化になった」という返事を公式に送ったりもしました。 現在はポシンタンを販売、流通、摂取したからといって処罰する根拠は何もない状況です。法令もとても曖昧です。畜産法には家畜に犬が含まれていますが、飼育と屠殺、加工、流通過程での衛生管理を規制する畜産物衛生管理法の適用対象には含まれていません。 そのため、非常に不明瞭な状態です。それでも堂々と犬肉飼育農場を運営したり、大通りのど真ん中でポシンタン店を経営するのは難しいです。愛犬家や動物保護団体が、突然訪ねてきてデモを行うかもしれないので、賃貸料の高い中心街に店を開こうとは思いません。ある日刊紙がポヤンタンのチェーン店募集広告を載せて、読者の抗議で大変な苦労をしました。法の制裁を受けることはありませんが、それでも堂々と商売をするのは難しいです。犬肉飼育農場の環境は、もっと劣悪です。犬肉飼育農場は民家から遠く離れた山の奥深くに位置していますが、そこでどんな蛮行が強行されているかは、知っている人だけが想像できるでしょう。 ポータルサイトに広告を出した店も中心街からかなり外れた静かなところに位置しています。ただし愛好家は皆承知の上で尋ねてくるので店を運営するのは、そんなに困らないでしょう。 動物虐待、汚染、衛生問題が限りなく提起されるし、犬肉に対する検疫システムがないため制裁するのも簡単じゃありません。 一部ではいっそ食用犬の屠殺、流通に畜産物衛生管理法が適用されるようにしようという主張を提起していますが、動物保護団体の抵抗が手ごわいです。犬肉摂取を禁止させようとする人々は最初から犬肉の生産、販売はもちろん摂取まで法律で禁止することを望んでいます。 関係当局はもちろん政界は観望しています。どちらかの肩を持つことも難しいです。一方の肩を持つと他の陣営の激しい抵抗が火を見るように明らかなので、ただ知らんぷりをしている状態です。 ソウルにポシンタン店がありますかって？あります。しかし、外国人がよく訪ねる観光名所や大通りには見当たらないでしょう。 |
- Lim, Chul
- 入力 2019-06-21 00:00:00
Copyright O2CNI All rights reserved.
