Q.映画『ムルゲ 王朝の怪物』に出てくる怪獣は、実在してましたか?

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A.
映画を見たら分かりますが朝鮮の第11代王中宗(チュンジョン)はもどかしいくらい部下たちに振り回されます。
前代の第10代王、燕山君(ヨンサングン)の抑圧政治に反感を抱いた功臣が反乱を起こし、王になったため、臣下の顔色をうかがうしかありませんでした。

中宗の時期には奇怪な事件が幾度か発生しました。
反正功臣を牽制するために登用した士林派の巨頭、趙光祖(チョ・グァンジョ)を死に追いやった走肖為王事件も、実に奇怪なことです。走と肖は趙光祖の名字だから、政敵にとっては絶好の機会だったのでしょう

虫が漢字を知っている?とんでもない話です。しかし、木の葉を揺らすと、美風も狂風になるものです。

その頃もありえないと思ったのか、後日、宮中の小山の木の葉に蜂蜜で「走肖為王」と記し、虫がかじるようにして起きた謀略事件に訂正し、賜死された趙光祖に領議政を供えました。

映画の題材になった物怪(ムルゲ)もその頃の出来事です。

中宗の政権初期の1511年5月(中宗6年)に起こった事件で朝鮮王朝実録に記されています。

夜に犬のような獣が、文昭殿の裏から出て、前の廟殿に向かうのを見て追いかけたところ、西の塀を越えて逃げたという話です。怪獣の形状はサップサル犬のような形をしており、大きさは、小馬のようだったと記録されています。

その後も怪獣を見たという話が出回ります。さらにお化けの話まで加わり、怪獣なのか、お化けなのかをめぐって臣下が争いました。その後、しばらく静かかと思いきや、大妃殿に現れて窓を叩いたりもしました。そして2年後の中宗27年には王の居所である宮殿にも現れ、暴れたそうです。

禁軍夜驚。或妄言:「有怪物形如馬、馳突橫行」云、禁軍驚駭鬨動。(中宗実録73冊)。

馬のような形をした怪物が現れるという話が出回り、王を守る禁軍が驚いたという記録です。

このような記録が実録に記載されていますので、物怪は実在した存在と見なければなりません。
もちろん、形や大きさは実録の記録よりはるかに巨大な竜やゴジラに変わりましたが、映画が実録の記録に基づいているのは確かです。この記録は映画に先立って漫画家のイ・ユンギュンによってウェブ漫画『タンジャン』(断腸)で描かれた前歴があります。

実録に記されてはいますが、実際に怪獣が存在していたかどうかは定かではありません。 目撃談よりはウワサがメインで、凶悪なウワサが広まりやすい社会雰囲気でした。もしかすると人々が死んでいく状況だから、時代そのものが怪物同然でした。

その後、中宗の後を継いだ仁宗(インジョン)が死んだ翌日に少しだけ登場し、その後、朝鮮王朝から完全に消えました。任務が終わったからでしょうか?
  • Lim, Chul
  • 入力 2020-02-21 00:00:00

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