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[社説] ついに円が800ウォン台に進入、競争力に非常灯


日本のお金100円と交換することのできる韓国のお金の金額を表すウォン・円レートは、昨日の夜までに898ウォンを記録した。ウォン・円レートが800ウォン台に落ちたのは7年2か月ぶりのことだ。ウォン・円レートは、2011年10月初めに、ピーク(1561ウォン)に達した後、急激に落ちた。為替レートが落ちれば、ウォンの相対的価値はそれほど上がる。ウォンの対円相場は、2011年10月以降、74%も上昇した。特に安倍晋三政府が円安津波を起こした2012年9月以降だけで60%も上昇した。

グローバル市場で宿命的なライバル関係にある韓国と日本は、輸出品目のうち半分が重なる。特に自動車、船舶、石油化学などの主力輸出品目は、価格競争力で大きな打撃を受けている。輸出入銀行はウォン・円レートが10%低下するたびに韓国の輸出が4.6%減ると分析した。国内観光産業も直撃を受けている。円の値が急激に低下し、韓国にきていた日本人観光客の足が途絶えて、中国人観光客は日本に足を向けている。韓日間の免税店の商品価格もすでに逆転した。

問題は、このような傾向がすぐ反転される可能性が低いという点だ。世界的な金融危機の暗雲が押し寄せて来る直前の2007年夏まで、ウォン・円レートは700ウォン台半ばだった。その年、韓国の経常収支黒字は117億ドルだった。専門家は、経常収支の黒字規模が1000億ドルをひょいと超えるものと予想される今年のウォン・円レートが、800ウォン台の初め・半ばに低下する可能性があると警告している。輸出企業は、過去円高の時、日本の企業が経験したのと同じ厳しい試練を覚悟して、価格と品質競争力の確保に命運をかけなければならない。

政府は、外国為替市場の偏りがひどくなれば市場に介入すると発表したが、円の直接取引が行われていない国内で人為的な価格調整には限界がある。去る1か月間、KOSPI(韓国総合株価指数)市場の外国人の買い越しが昨年の買い越し規模(4兆8000億ウォン)に迫り、ウォンの相場をより押し上げている。外国為替・金融・資本市場を総合的に見て、過度の為替レートの変動性を減らし、円安により値段が安くなった資本財を輸入して設備投資に乗り出す企業を積極的に支援しなければならない時だ。
  • 毎日経済 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-04-29 00:03:02




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