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韓国の移動通信社の速度競争、7年後モバイル速度は100倍速くなる

2018年、ピョンチャン冬期オリンピックで世界最初に試験される5G技術 

# 外国に留学中のキム・ソンギョンさん(仮名)は韓国に残して来た子供に毎日会う。直接会うのではないが、目の前にいるようにいきいきと会える。スマートフォンで3次元(3D)ホログラムが伝送されるおかげだ。心臓疾患があるが、一人で過ごしても心細くない。スマートフォンはもちろん、自動車やデスク、シンク台など周りにあるすべての物が通信でつながっていて、キムさんの心拍数、血糖値、血流などをチェックして絶えず病院に送ってくれる。何か月か前には心筋こうそくが起きる直前、これを先に把握した応急隊員が家に到着して治療を受けたりした。2020年以後、第4世代(4G)ロング・ターム・エボリューション(LTE)よりも最大100倍速い第5世代(5G)通信の世の中が来れば繰り広げられるシーンだ。

2018年、ピョンチャン冬期オリンピックで世界最初に試験される5G技術は、秒当たり1ギガビット(Gb)以上を伝送できる。これは現在想像することができるモバイルの最高速度だ。5G技術が可能になれば伝送速度が速くなり、より多くのデータをやり取りできる。これを通じて3Dホログラム、機器間通信などが円滑に具現化される。

国内移動通信業界がこのような未来に一歩近付く技術を相次いで開発している。SKテレコムは28日、盆唐(プンダン)社屋で既存LTEに比べて3倍早い広帯域LTE-A(アドバンスド)技術をデモンストレーションした。SKテレコムはフルHD級映像よりも4倍鮮かなUHD(超高画質)コンテンツを無線で送った。チェ・ヂンソンSKテレコムICT技術院長は「国内移動通信社の中で広帯域LTE-A技術を最初にデモすることに成功した」とし、「最初、広帯域LTE-A技術開発の時点を来年初と予想したが時期を繰り上げた」と語った。

広帯域LTE-Aは、互いに異なる帯域にある移動通信周波数2個をたばねて速度を引き上げて、理想的な環境で最大225Mbps(秒当たり225メガビット伝送)速度を出すことができる。このくらいの速度になれば800メガ容量の映画一本を28秒ほどでダウンロードできる。同じ容量の映画を3G網でダウンロードすると約7分24秒必要になる。LTEでダウンロードすれば約1分25秒、LTE-Aは約43秒かかる。2011年7月に常用化されたLTE(最大速度75Mbps)を一番速い人間である「ウサイン・ボルト」にたとえるなら、広帯域LTE-A(225Mbps)は彼より3倍速い「チーター」と言えるわけだ。しかし、いまはまだ使用できない技術だ。加入者が直接使ってみることができる時期は、来年以後に可能になる。

2000年の初めころは第2世代(2G)時代PC通信級だったモバイルデータの速度は、いま超高速有線インターネットよりずっと速くなった。今後ももっと速くなる。各移動通信社が顧客確保のために絶えず速度競争するからだ。モバイルデータ速度を高めようとすれば、△周波数帯域幅を広げる、△多くの周波数帯域をたばねる、△周波数伝送速度を高めるなどの3種の方法が使われる。

周波数は政府が管理する公共資産で移動通信社が勝手に確保できず、各通信社は周波数帯域をたばねて伝送速度を高めることに研究を集中している。カン・ヂョンヨルSKテレコム・ネットワーク技術院長は「これからさき政府の周波数政策によって追加帯域を得て、10MHz幅をもっと活用するようになれば、広帯域LTE-Aの最大速度は300Mbps以上出せる」と説明した。

一角では、各移動通信社の速度競争が行き過ぎだという指摘も出ている。消費者の要求と関係なく次世代通信網への投資を進め、料金引き上げをあおっているという指摘だ。また速度が速くなれば動画データの使用が増えるが、これはけっきょく通信料金の増加につながる。データ料金を下げる計画を問う質問に、SKテレコムは「技術をデモする席でマーケティング内容を明らかにすることは適切ではない」と語った。
  • 毎日経済_ファン・ジヘ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2013-11-28 17:11:34




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