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[筆洞情談] 大統領とスポークスマン


  • [筆洞情談] 大統領とスポークスマン
2013年5月、朴槿恵(パク・クネ)大統領の訪米期間中、大統領を遂行していた尹昶重(ユン・チャンジュン)当時スポークスマンがインターン女性職員にセクハラをしたというニュースが出てきた。当時の報道を見た青瓦台の元スポークスマンたちは、メディアのインタビューで「まったく理解できない」という反応を見せた。大統領がいつ呼ぶか分からないのがスポークスマンなのに、外国に歴訪中に女性職員と二人きりで酒を飲む時間をどのように作ったのか。問題の夜、宿所ではない別のホテルのワインバーでインターンと酒を飲んだということは尹昶重本人が認めた事実だ。一体どういうつもりだったのだろうか。崔順実(チェ・スンシル)の事態で前政権の中身がある程度明らかになったあとに 「なるほどな」と感じた。朴槿恵元大統領のスタイルで推測する限り、秘書は分からないがスポークスマンを突然呼び出すということはなかったように感じる。民間人である崔順実に演説文の訂正を任せていてメッセージ管理に無関心な青瓦台が、スポークスマンを呼び出すことはあったのだろうか。

スポークスマンというのは、大統領と一心同体にならなければならない仕事だ。誰かの頭の中を隅々まで見なければ、その人の口になることはできない。最近に米国ではホワイトハウスのスポークスマンは「新極限職業」と広く知られる。ショーン・スパイサースポークスマンが解明するとトランプ大統領はすぐに彼と逆の話を繰り出すということが続いている。ジェームズ・コミーFBI局長の更迭当時にスパイサーは「大統領が法務部の建議を受けて解任した」としたが、トランプ大統領はNBCのインタビューで「解任は私の決定だった」と語った。上司がそのように違うことを話すと、スポークスマンは「馬鹿」または「嘘つき」となる。スパイサーは記者たちを避けて、ホワイトハウスの茂みの中に身を隠したりもしたが、これをパロディした写真が「#GardenSpicer」というハッシュタグで拡散され、嘲笑の対象になっている。「変わり者」大統領を持つスポークスマンの悲劇だ。

文在寅大統領がパク・スヒョン大統領府報道官に「これからすべての会議に出席せよ」と指示しながら何でも本人に直接質問できる権限を与えたという。国政の流れを理解した後、適切にマスコミに説明するようにという趣旨だ。「すべての会議に出席する人が実勢」という冗談も言ったとされるが、公式の言路をパジチョゴリ(実験の無い人)にする秘線政治とは決別するという宣言のように聞こえて嬉しい。大統領とスポークスマンが頻繁に顔を合わせれば国政が横道に漏れることはない。
  • 毎日経済 論説委員 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-05-20 07:34:15




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