トップ > コラム > オピニオン > [コラム] 母娘

[コラム] 母娘


娘はいつも母親の味方だ。いつもそうではなくとも、大概は母親の立場をよく理解してくれる方だ。母親が病気になったり、心が痛んでるときになるとそばで手を握ってくれる子は、大概は娘だろう。

息子は隅に立ってぼんやりと違う考えをしても、娘は母親の手を決して離さない。

ところが、大事に育てた男兄弟のいない一人娘は少し違うようだ。母親よりも自分が優先なようにも感じられる。たしかに親が犯罪などを犯した場合、20代の一人っ子は縁を切るというような冷静な姿勢を見せたという調査結果もあった。

最近チェ・スンシルの娘であるチョン・ユラの歩みを見ると、富貴栄華を享受していた家の母娘はどのような関係なのだろうか。どうしても考えてしまう。

チョン・ユラはパク・クネ - チェ・スンシル国政壟断事件でサムスン電子のイ・ジェヨン副会長の裁判に証人として出ないという立場を覆し、裁判場でサムスン側を非常に不快にさせた。

当初チョン・ユラの弁護人は、パク・ヨンス特検がチョン・ユラを証人申請したことについて「自分の刑事事件と直結されるため、出ることができない状況だ」とし「行かないのが自分自身を守るための最善の道」という立場を明かした。

ところが、チョン・ユラは7月12日に開かれた裁判で証人として出席した。弁護人を締め出し、特検に電話をかけた。特検はチョン・ユラを連れて来るために慌てて車を送った。真夜中にかかってきた突然の連絡に、公務車両も用意できずに検事の個人車両を送ったのだ。

検察に来たチョン・ユラは「弁護人が祖父みたいで負担になる」という言葉も吐き捨てた。「捜査機関の要請を拒否したり手順を無視するのは、私に有利ではないじゃないか」という心情も吐露した。

  • [コラム] 母娘
チョン・ユラ側の弁護人が公開したCCTV映像(上)を見ると、検事と弁護人の立場が入れ替わったようにまで見える。チョン・ユラは頼みの綱として弁護人の代わりに検察を選択したという感じがする。

ともかく裁判でチョン・ユラが証言をしたあと、チェ・スンシル側の弁護士は「マムシ(殺母蛇)と同じことだ」と腹を立てた。チェ・スンシルも「娘との縁を切る」と憤慨したと伝えられた。

まだ母娘関係がよじれたと断定するのは困難だ。すでに1審で梨花女大業務妨害の疑いで懲役3年の実刑が宣告されたチェ・スンシルが娘を生かすために母娘の葛藤をわざわざ飾り立てた可能性も提起されている状態だ。

しかし、明らかなのは母娘関係が正常に見えない。チョン・ユラは海外逃避(?)245日ぶりに強制送還された。空港から梨花女子大の不正入学と関連して記者たちが笑うと笑顔も見せた。おそらく学校に1度も行ったことが無いため、自分でも可笑しくなって失笑してしまったのかも知れない。

「失敗」「苦味」「不足」がなく育った若い女性は、今起こっている状況が夢のようでもあり、信じられないかも知れない。もしかしたら、すべてが面白いと思えることもあるだろう。

すべてが面白い状況。そうだ。一時期、韓国の権力序列1・2位を大統領と争っていた、チェ・スンシル親子の状況だ。
  • O2CNI Lim, Chul
  • 入力 2017-07-16 09:03:00




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア