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Kゲーム神話の主役 ④…チョ・ゲヒョン カカオゲームズ代表


  • Kゲーム神話の主役 ④…チョ・ゲヒョン カカオゲームズ代表


◆ Kゲーム神話の主役 ④/チョ・ゲヒョン カカオゲームズ代表◆

『FIFAオンライン(FIFAONLINE)』(ネオウィズ)、『黒い砂漠』(パールアビス)、『スペシャルフォース(Soldier Front)』(ドラゴンフライ)、『バトルグラウンド(BATTLEGROUNDS)』(ブルーホール)など、当代を風靡したゲームの制作会社はまちまちだ。しかし、これらのゲームを国内市場はもちろん海外に流通・配給して興行に乗り出す「パブリッシング」を引き受けた人物は一人だ。これまで17年のあいだ、ゲーム業界でパブリッシングを担当したカカオゲームズのチョ・ゲヒョンPCオンライン部門代表(48才、写真)は、「パブリッシングは良いゲームをさらにうまく行くようにサービスして、なるべく滅びないようにすることだ」と語った。

パブリッシングは、ゲームを流通してサービスすることだ。映画で言えば、映画自体は製作会社が製作するが、映画を企画段階から投資して完成作を劇場に公開することは配給会社が引き受けるように、ゲームのパブリッシング会社も映画配給会社と同様の役割を果たす。ゲーム開発のほかに投資やマーケティング、サービス運営などはすべてパブリッシング会社の役割だ。

数多くのゲームが春秋戦国時代のようにあふれながら、パブリッシング分野が注目されている。一般的なジャンルあるいは似たようなコンセプトのゲームであっても、パブリッシング会社の能力にしたがって長期興行人気を維持したり、急激なユーザ離脱によって滅ぶことが日常茶飯事だからだ。

最近、京畿道板橋(パンギョ)のカカオゲームズで会ったチョ代表は、「良いゲームを発掘し、これを輝かせることがパブリッシング」だとし、「パブリッシングを行う人は開発会社のゲームがうまくいけば、まるで自分のことのように喜んで楽しむ心がなければならない」と語った。彼の言葉のように、カカオゲームズはPCオンラインゲーム『黒い砂漠』という宝石を発掘して、韓国ゲームが不毛の地だったヨーロッパで興行人気を博し、この地域での売上げ2000億ウォンを突破する記録を立てた。カカオゲームズは『黒い砂漠』の北米・欧州パブリッシングを担当している。

チョ代表は「2015年にヨーロッパ法人を別に作って、『黒い砂漠』のサービスを担当するようにした。当時の状況に照らしてみると無謀な挑戦だった。現地法人はマーケティング担当者を、北米・欧州人でうめた。現地スタッフと韓国スタッフがユーザーのフィードバックを共有しながら、ゲームプロジェクトに反映した結果が良い成績を生んだ」とする。

『黒い砂漠』の効果はブルーホールが開発しているブロックバスターPCゲーム『エア(AIR)』の北米・欧州の著作権を獲得する快挙につながった。 2016年にカカオゲームズはブルーホールと『エア』の北米・欧州パブリッシング契約を締結し、ブルーホールに50億ウォンを投資する「Wプロジェクト」に協力することを決めた。

チョ代表は「当時、ブルーホールは私たちに著作権を与えるつもりはなかった。しかし『黒い砂漠』がうまく行ったことを見て、韓国ゲーム会社は現地の人々よりもパブリッシングをうまくこなすという判断を下したようだ」とした。

昨年、全世界に3000万枚以上売れたPCゲーム『バトルグラウンド』の国内著作権をカカオゲームズが締結したことも『黒い砂漠』効果の延長線だ。チョ代表は「当時、他の会社も『バトルグラウンド』に関心が高かったが、私たちが『エア』の北米・欧州の著作権を確保してブルーホールに投資した経験があり、バトルグラウンドを国内にサービスすることができた」とした。

彼はPCオンラインゲームが本格的に産業軌道に上がった2000年代からパブリッシング業務を開始した、この分野の専門家だ。 2001年にネオウィズに入社して、PCオンラインゲームプラットフォーム「ピーマン」をサービスして「ネオウィズ」全盛期を作った。ピーマンを通じてサッカーゲーム『FIFAオンライン』、シューティングゲーム『スペシャルフォース』をサービスして大々的なヒットを記録した。特にネオウィズ時代アメリカのゲーム社EAのコンソールゲーム『FIFAワールドカップ』をEAと共同制作し配給した『FIFAオンライン』は、スポーツジャンルものでも国内開発の実力を見せた作品として記録される。

チョ代表は「サッカー場内の競技活動はEAが作成し、サッカー場を離れたすべての部分は私たちが作るようにコラボレーションした。当時、EAは単独で行うプレイに重点を置いたが、私たちは一緒に行うゲームとして再誕生させた。選手のプールを確保してランキングシステム、競争・交流の要素を強化したが、これが多くのユーザーから良い反応を得た」と回顧した。

彼は「韓国のゲームには大勢が一緒にする楽しさがよく溶け込んでいる。西欧市場では一人ゲームが多いが、国内開発陣は一緒に享受する楽しさを持ったゲームを持って海外で成功しており、今後も成功するだろう」と確信した。

ゲームは興行成績も重要だが、序盤に流入した利用者を離脱せずに抱えながら長生きすることも重要だ。チョ代表は「ゲーム序盤の成績が振るわないと、投資収益率(ROI)の出ない運用部門を最初に減らすが、長期的な観点から運営しなければならない」とし、「顧客からのフィードバックをすぐに反映できなくても、いつかは必ず改善しなければならない」と強調した。

△1970年生まれ、△KAIST経営科学の学士号・修士・博士課程修了、△2001年ネオウィズ入社、△FIFAオンライン・スペシャルフォースパブリッシング、△2006年ネオウィズゲームズ副社長、△2013年ウィメイドエンターテイメント社長、△2015年エンジン副社長、△2016年カカオゲームズ代表
  • 毎日経済_イ・ソンヒ記者/写真=イ・チュンウ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-02-24 20:59:17




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