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「核実験中止」カード、まず差し出したキム・ジョンウン


◆ 「韓半島非核化」世紀の会談 ◆

去る21日、北韓が核実験場の閉鎖と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射中断、経済建設総集中路線の採択などを電撃発表し、「会話の雰囲気」が熟している。

来る27日の南北首脳会談と5月末~6月初めに予想される米・北首脳会談を控え、韓半島の対話情勢はさらに密度ある局面に入ったという分析だ。特に北側の発表について米国側がすぐさま肯定的に回答し、米・北会談の成功に対する期待感を高めている。

北側の最初の信頼措置という面で肯定的な評価が出ているが、「過度の楽観」を警戒しなければならないという意見も少なくない。北側が出した行動計画が不十分なだけではなく、むしろ自分たちの核・経済並進路線の成功を強調しており、慎重に接近しなければならないという分析が出ている。

21日、朝鮮中央通信は「4月21日からの核試験とICBM発射を停止する。核試験中止を透過できるよう担保するために共和国の北部、核試験場を廃棄する」という内容を盛り込んだ党全員会議決定の内容を報告した。通信は金正恩(キム・ジョンウン)北韓国務委員長が「全党、全国が社会主義経済建設に総力を集中すること、これが私たちの党(労働党)の戦略的路線だと闡明した」とし、「経済建設に総力を集中することに対する新たな戦略的路線は、最も科学的で革命的な路線だと明らかにした」と伝えた。

ドナルド・トランプ米国大統領は20日(現地時間)、北韓の核実験とICBM発射中止の発表1時間ぶりに、自分のTwitterに「北韓と全世界に非常に良いニュースで大きな進展」だとし、「首脳会議に期待する」と書いた。

青瓦台も北韓の発表直後、「北韓の決定は全世界が念願する韓半島非核化のための、意味のある進展だと評価する」と歓迎の立場を明らかにした。

北韓の今回の措置はマイク・ポンペオ米国国務長官指名者の、今月初めの極秘訪朝当時に議論された可能性が高いことが観測される。南北首脳会談を一週間後に控えた週末の夜に、北韓が核実験場の廃棄など「びっくり」ニュースを発表したことや、北韓の発表1時間後にトランプ大統領がツイッターで応えたことなどがこれを傍証する。

とは言え、米国は最大限に圧迫基調を維持するという意味を重ねて明かしている。「過去の失敗」を繰り返さないために、米国が望む方法で北韓が非核化のプロセスを踏まなければならないという点を強調したものだ。スティーヴン・マヌーチン米財務長官は21日にワシントンで開かれた国際通貨基金(IMF)の年次総会で、「北韓の核実験中止と核実験場閉鎖の宣言を歓迎するが、最大圧迫基調は維持する」と明らかにした。米国世論も「慎重論」の方の声が多い。
  • 毎日経済_ワシントン=イ・ヂンミョン特派員/ソウル=キム・ソンフン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-04-23 10:49:36




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