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韓国の人口、来年初にマイナスの危機…予測より10年早く


  • 韓国の人口、来年初にマイナスの危機…予測より10年早く

去る7月の一ヶ月間、国内で新たに生まれた子供が過去最低を記録した。この傾向の通りなら、年間出生児も数も最低値を記録することが確実視されている。来年には出生児数から死亡者数を引いた、人口自然増加数がマイナスに転換する可能性が高いという観測だ。これは2016年の統計庁の予測より10年早まったものだ。

「人口の崖」の恐れははるかに速く現実化することになる。 28日に統計庁が発表した7月の人口動向によると、7月の出生児数は2万7000人で前年同月比で2400人(8.2%)減少した。これは統計庁が人口動向集計を開始した1981年以来、7月の数字では歴代で最も低い出生児数だ。月別出生児数は2016年4月以降、今年の7月まで28カ月連続で最低記録を続けている。

少子化基調がますます激しくなるにしたがって、「人口の崖」の危機も徐々に可視化している。今年に入って7月までの出生児数は19万8700人と集計された。同じ期間の死亡者数は17万6200人だった。出生児数から死亡者数を引いた人口自然増加数は、わずか2万2500人に過ぎなかった。

人口自然増加数は、最近3年間で急減少している。 1~7月の累計を基準にした自然増加数は、2013年から2015年まで10万人台を維持したが、2016年は8万4748人に急減し、昨年は5万3324人に急落した。ついに今年は2万2500人で、前年比で50%近く減少した。このような傾向の通りなら、2019年には人口の自然増加数が集計以来で初めてマイナスに転換するだろうという予想が出ている。これは統計庁が2016年に発表した、人口の自然増加数が減少傾向に転換すると予測した時期の2029年より10年早まるわけだ。

それだけ韓国で少子化が急速に進行しているわけだ。

統計庁はこのような傾向を反映して、より正確な人口推計を行うために、これまで5年周期で実施してきた将来人口推計を2年ごとに短縮し、来年3月には特別推計を実施する計画だ。

人口の自然増加数が急減することは、ただでさえ出生率が低下しているうえに、高齢者人口の割合が高まり、死亡者数が増えているからだ。韓国は昨年、高齢者人口の割合が14%を超えて、公式に「高齢社会」に進入している。

出生児数が減少した直接の原因は、青年たちが結婚しないことにある。10年前には2万6098件(7月時点)だった国内の婚姻件数は、今年は2万100件で約23%(6000件)減少した。一方、死亡者数は人口高齢化の影響で増加の一途をたどっている。

ベビーブーマー(1946~1965年に生まれた人)が大挙して死亡し始める10年後には、人口の崖はさらに顕著になるものと思われる。

『韓国が消滅する』の著者であるチョン・ヨンス漢陽国際大学院教授は、「人口推移は国の長期的な戦略を策定するための最も重要な基本的な統計」だとし、「人口の崖が目前にせまっているだけに、国の財政配分の問題はさまざまな産業政策、年金をはじめとする社会保険などの再調整が同時多発的に、非常に迅速に行われなければならないとき」だと語った。
  • 毎日経済_ヨン・ギュウク記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-09-28 19:56:30




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