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コンセントが分けた「星喫茶」と「豆喫茶」の勝負


◆ 熱い「ライフスタイル」市場 ◆

「ピョルタバン(星喫茶店/スターバックス)」と「コンタバン(豆喫茶店/コーヒービーン)」のコーヒー戦争の勝負を分けたのはコーヒーの味ではなく、電源を接続する「コンセント」だったことが分かった。韓国市場でスターバックスの成功とコーヒービーンの不振の原因は、製品ではなくサービスの違いにあったわけだ。韓国コーヒー消費者のライフスタイルに、誰がよりアピールしたかによって勝敗が分かれたという分析だ。

21日のコーヒー業界によると、スターバックスは1999年に韓国に進出し、現在の店舗は1240店に達している。
一方、スターバックスより2年あとの2001年に韓国に進出したコーヒービーンは300店ほどにしかならない。売上げ規模の差はさらに大きい。コーヒービーン・コリアは昨年、売上げ1576億ウォンと営業利益61億ウォンを記録した。スターバックスコリアの売上げ1兆2634億ウォンと営業利益1144億ウォンには大きく及ばない。

コーヒー業界ではコーヒービーンの不振を、韓国の消費者のライフスタイルを無視した結果だとして分析する。店舗内でWi-Fiをサポートしていないしコンセントもなく、「コーヒーの味に集中せよ」というコンセプトを取ったコーヒービーンは、昨年から新店舗を中心にコンセントを設置している。しかしスターバックスに追いつくには遅かった。コーヒービーンはコーヒーを売ることだけに集中したあまり、コーヒーを飲むというライフスタイルと空間に対する理解度が不足したという指摘だ。

流通業界では単純なブランド製品を販売するのではなく、消費者にライフスタイルを提案して体験できるように飾る「ライフスタイル空間」への関心が高まっている。

また不動産業界は、空間の価値を高めるための商品販売に対する関心が高まり、物品のみを売っていた流通業と空間のみを提供していた不動産業の境界が崩れる「ビッグブラー(Big Blur)」が加速している。

ビッグブラーとは、これまでの業種の境界が曖昧になる現象を意味するもので、「ぼやける」という意味の英単語「ブラー(blur)」に由来する。

スターバックスとコーヒービンなどのグローバルコーヒーブランドの攻勢にもかかわらず、ハリスやイディヤなどの国産ブランドが善戦する理由も、国内企業がコーヒーだけを売るのではなく、ライフスタイル空間を売るトレンドに迅速に適応したためと分析される。コーヒーショップの「コンセント」は代表的な事例だ。
  • 毎日経済_キム・ギヂョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-12-21 20:08:58




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