花咲く「金融韓流」…海外店舗33%がアセアンに


  • 韓国金融各社の海外店舗現況


◆ アセアンで花咲く「金融韓流」 ◆

# ベトナムのホーチミン・タン・ソニャット国際空港に到着すると、まず最初に目に見えるものがある。新韓ベトナム銀行の大型広告だ。ベトナムの国民的英雄として通じるパク・ハンソ ベトナムサッカー国家代表チーム監督とルオンスオンチュオン選手をモデルにした銀行の紹介がその内容だ。昨年3月からパク監督をモデルに起用した新韓ベトナム銀行は、「パク・ハンソマジック」に力づけられて、総貸出残高と顧客数などで現地の外資系銀行で1位になった。

#インドネシアのジャカルタ市の中心地トレジャリータワーに位置したウリソダラ銀行(Bank Woori Saudara/BWS)本店。ウリ銀行が2014年地元の銀行であるソダラ銀行を買収して誕生した銀行だ。似たような中位圏の銀行だったウリソダラ銀行の当期純利益は、この4年間で3倍以上に増えた。徹底した現地化戦略に加え、わが国が強みを持つインターネットやモバイルなどのデジタルバンキングを積極的に導入した結果だ。

ベトナムやインドネシア、カンボジアなどの東南アジア諸国に進出した国内の金融各社は、現地で良い成績を出している。アイドルを中心とした文化韓流に劣らず、「金融韓流」を拡散させているという評価も出ている。東南アジアの金融韓流は文在寅(ムン・ヂェイン)政府が重点的に推進する「新南方政策」とつながりながら弾みを受けている。

3日の金融業界によると、今月中旬にキム・テヨン銀行連合会長とウリ金融持株のソン・テスン会長、DGB金融持株のキム・テオ会長、ハム・ヨンジュKEBハナ銀行頭取、ウン・ソンス輸出入銀行長などは、カンボジアをはじめとするASEAN諸国を訪問し、「金融領土」の拡張性などを打診することが分かった。彼らは現地で開かれるビジネスフォーラムなどに出席し、また地域の金融監督当局・現地の銀行などとも接触して市場の状況を点検する予定だ。先月にはKB国民銀行のホ・イン頭取とNH農協金融のキム・グァンス会長が相次いで東南アジアに向かって出国し、戦略的な協力関係を拡大したりした。

昨年の上半期の時点で、韓国の銀行・保険・カードなど金融各社の海外店舗(支店・事務所・法人)は総436店に達する。このうちアセアン10カ国のみに33%(146ヶ所)が集まっている。国別では中国が63ヶ所(14.4%)で最も多く、米国55ヶ所(12.6%)に次いでベトナムが52ヶ所で追っている。ベトナムに海外拠点を出す金融会社が着実に増えており、近いうちに米国を抜いて2位に浮上する見通しだ。 ASEAN諸国の中ではベトナムに続き、インドネシア25ヶ所、ミャンマー21ヶ所、シンガポール18ヶ所の順だ。

銀行業界では外国進出の成功事例として「新韓ベトナム銀行」をあげるところに大きな意見の相違はない。最近、ホーチミン市中心部の1区にある新韓ベトナムの銀行本店で会った会社員のグエンフシェンプオンさん(27)は、「他のアジア諸国に比べて韓国とベトナムは文化も似ていて親しみやすい感じがする」とし、「パク・ハンソ監督の活躍でイメージが良くなり、韓国系銀行や小売業者にも関心が向いている」と言う。

国外店舗の範囲を銀行免許(ライセンス)の現地法人に絞ると、激戦は断然インドネシアだ。ウリソダラ銀行だけでなく、ハナ銀行と新韓銀行の3つの法人が銀行ライセンスを取得して営業している。

さらにOK貯蓄銀行がインドネシアのアンダラ銀行(Andhra Bank)とディナール銀行(BANK DINAR)を、IBK企業銀行がアグリス銀行(Agris Bank)とミトラニアガ銀行(Mitraniaga Bank)をそれぞれ買収して合併作業を進めている。合併が完了するとインドネシアOK銀行はIBKとインドネシア銀行が誕生することになる。

新韓ベトナム銀行の場合、パク・ハンソ監督を販促モデルとして起用した後に顧客数は着実に増えている。 100万人に満たなかった数字が、昨年末には113万人で20%ほど増加した。

昨年初めには12万4000人水準だった新韓ベトナム銀行のインターネットバンキング利用者の数も、昨年末には18万人に40%以上も急増した。勤務従業員の規模も外資系銀行の中で最も多い1700人に達する。このうち97%は現地の人間だ。シン・ドンミン新韓ベトナム銀行法人長は、「現在の資産とローン残高などを基準にしたときに、ベトナムの銀行全体の中で20位レベルまで上がってきた」とし、「さらなる買収・合併を通じて支店数を増やし、15位圏に上がることが目標」だと明らかにした。

新韓ベトナム銀行は昨年、オーストラリア系ANZ銀行の消費者金融部門を買収・合併し、ベトナム全土に30ヶ所に達する小売金融ネットワークを一気に確保した。また今年1月には、地元の1位メッセンジャープラットフォームのジャロ(Zalo)とともに、非対面ローン商品「ポケットローン」の開発に着手するなど、リテール営業を拡大している。実際に2016年に2億5300万ドルだった個人金融貸出残高は、昨年末には9億5200万ドルで3倍近く跳ね上がった。

インドネシアの場合、KB国民銀行も昨年の資産規模基準で現地14~15位の規模であるバコピン銀行(Bank Bukopin)の株式22%を取得して大株主になった。業界では国民銀行がバコピン銀行の不良レベルを管理し、次第に買収・合併に乗り出すと見ている。国民銀行は昨年11月から、従業員10人あまりが関連する作業を進めている。インドネシアではハナ銀行がネイバーの孫会社ラインフィナンシャルから株式投資を受け、年内にインターネット銀行(デジタル銀行)をオープンするという計画を立てており、関心が集まっている。

ベトナムとインドネシアに比べてまだ金融の発展程度は低いが、潜在力の大きいミャンマーとカンボジアでも領土拡張を狙う銀行間の競争が激しい。カンボジアではKB国民銀行が2016年に現地に特化したモバイルアプリ「リブKBカンボジア」を公開した後、地元の市場拡大に力を入れている。農協銀行はミャンマーに、現地財界1位のHTOOグループと一緒に農業機械の金融事業を進めている。
  • 毎日経済_企画取材チーム | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-03-04 09:16:31.0