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「私は女性だから、この場にいる」


韓国の女性家族部は企業で女性役員数を増やそうと思ったそうだ。批判の声があちこちで出てくる中、国民年金など公的年金を投資する際には、女性役員が多い企業にインセンティブを与える政策を推進させるようだ。

去る2月18日、真善美女性家族部長官が企業の女性役員らと一緒にした懇談会でそのような意志をのぞくことができた。

この日、懇談会で長官は「企業が職場の文化を平等で水平的な文化に改善してこそジェンダーの葛藤、MeTooなど多くの問題が解決されるだろう。 このような問題について話すとすれば一番の弱者である20代男性が逆差別と度が過ぎた企業規制を憂慮するが事実と違う」と話した。

そしてこのような話を付け加えた。
「私は女性だからこの場に来ている。 女性だから比例代表になった。私はものすごい特恵を受けた当事者だ。だからこそ、この内容がどれほど重要なのか知っている」

懇談会に参加した企業の女性役員は、必死で努力し続けた結果、競争で生き残った人々だ。彼らがチン長官の話に同意したのだろうか?

シンハンカード初の女性役員であるキム・ヒョジョン常務は「女性であることを武器として特別な待遇を受けようとしないならば優れたリーダーになり、企業の中でも必要なリーダーシップになるだろう」と話した。
サムスン電子でスマートフォンのソフトウェアを開発してSKテレコムに移籍したチョン・ジンス常務は「女性人材を別として見守るよりは多様性を受け入れる企業文化を作らなければならない」という意見を言って、ピザハットとGSリテールを経てプルムウォンにチーム長として在職して昨年、常務に昇進したキム・ミギョン常務も「女性の後輩も最後まで持ちこたえる忍耐心が必要だ」と忠告した。

女性だから、この場にいる。
女性だから企業の星になった。
男性の同僚に劣らないように、いや男性の同僚が考えるより何倍も努力した女性役員からしたら、どれほど侮辱的な言葉だろうか。

あなたは女性だから長官になったかもしれないが、私は自分の実力で企業が願う人材になったし、企業が私を必要とするから役員になったという話をじっと我慢していたのかも知れない。

韓国企業の雰囲気は女性が役員まで上り詰めるのは本当に険しい限りだ。ガラスの天井指数がOECD(経済協力開発機構)の29ヶ国の中でビリで、MSCIで発表した54ヶ国の中で中東国家であるカタールをやっと抜いて53位に留まったのも事実だ。

だからと言って能力のない人に責任を与えることはできない。割当制で女性役員を増やして成果が出ないならば、かえって「女性はまだか?」という否定的な認識だけ植え付ける可能性もある。すぐに顕著な成果が出なくても、女性役員が排出される基盤を作ることが重要なのだ。

急がば回れという言葉もあるじゃないか?

  • Lim, Chul
  • 入力 2019-02-20 00:00:00




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