韓国の大企業に「若い総帥の時代」到来

カトクとメッセンジャーで業務報告 

「報告書を出すと後数時間以内にフィードバックが来る。一日が過ぎたことは一度もありません。以前には想像もできない速度でしょう」。

財界2位の現代自動車グループA系列会社の役員は、報告するたびに「グループの呼吸が速くなった」感じを受けたことは一度や二度ではない。彼は鄭義宣(チョン・ウィソン)現代自動車首席副会長が今年からグループ経営を本格的に舵取りすることで「速戦即決」という言葉を実感できると言う。

息詰まる緊張感に満ちていた対面報告の雰囲気も変わった。

冗長な報告と曖昧な質問は消え、核心だけを簡潔にやり取りする。報告書システムも単純になった。急ぎの場合はカカオトークとメッセンジャーで報告する。役員らは「履行目標が鮮明になった」と口をそろえる。作業速度が第5世代(5G)移動通信級に速くなったという話まで出ている。サムスンとSKに続いて現代自動車、LG、GS、韓進(ハンヂン)、斗山(トゥサン)、暁星(ヒョソン)など50代前後の三世・四世がグループ経営の全般に乗り出し、財界の経営スタイルは目に見えて変わっているという評価が出ている。創業一世・二世の権威主義と一糸乱ずという雰囲気の代わりに、「速度・疎通・実利」がキーワードとして浮上したというわけだ。

財界では早くからグローバル化を経験した若い総帥たちが、経営のキーワードを「ABCD」に変えていると評価する。

最大の変化は素早さ(Agile)だ。この間は停滞したようだった財界の意思決定の速度はもちろん、事業構造の調整と組織の再編が果敢になった。端的な例として、保守的な文化のLGグループは具光謨(ク・グァンモ)会長体制下、1年めで物流事業などで果敢な刷新を断行して緊張感が高まった。

社会にやさしい(Born-social)という姿も目立った。若い総帥の長兄格の崔泰源(チェ・テウォン)SKグループ会長は社会的企業を通じて共同体の価値を強調して、幸せな話題を引き出して財界の雰囲気をパッと変えたという評価だ。異種・競争企業とも果敢なコラボレーション(Collaborative)をいとわない。李在鎔(イ・ヂェヨン)サムスン電子副会長は、スマートフォン市場で「旧的敵」であるアップルと行った消耗的な特許紛争を合意で仕上げる決定を下したことがその例だ。その後はアップル社のiTunesやAirPlay機能を世界で発売するスマートテレビで基本的に提供することにするなど、新たなコラボレーション関係を構築している。

経営判断に直感ではなく、データ(Data)を重視することも確認できる変化の姿だ。創造的な発想を重視し、これまでの古い仕事のやり方や慣行を破るところにも積極的だ。

保守的な企業文化と頑固な労組で有名な現代自動車は制服の自由化を宣言した。黒いスーツに白いワイシャツとブラウスからジーンズとスリッパ姿に変身した従業員は、いっそう自由奔放な姿で仕事に臨む。チェ・テウォン会長は「共有オフィス」方式で、オフィススペースの仕切りを解体した。シリコンバレーの革新を導いた「ガレージ文化」を目指して、従業員の自発的・創造を高めようとする趣旨だ。
  • 毎日経済_イ・ヂェチョル記者/ファン・スンミン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-05-18 09:24:49.0