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韓国、低金利時代の「珍現象」…定期預金に人気集中


  • 韓国、低金利時代の「珍現象」…定期預金に人気集中
  • 5大市中銀行の定期預金残高


韓国銀行が18日に基準金利を1.75%から1.50%に下げて、低金利時代が本格化するやいなや、約1000兆ウォンに達する市中の浮動資金が道を失ったままさまよっている。通常預金や債券などの低金利商品を脱皮して、株式などの高収益商品を求めるのが一般的だが、最近では長期的な不況を予測したように、むしろ預金に金が押し寄せるかと思えば、国外の不動産などの代替投資商品への関心が高まっている。

26日、毎日経済が新韓銀行をはじめKB国民銀行、ウリ銀行、KEBハナ銀行、NH農協銀行などの5大銀行を対象に定期預金残高を収集した結果、2017年末の527兆5000億ウォンから2018年末には598兆4400億ウォンに増えたことに続き、22日には636兆9000億ウォンに跳ね上がった。年1%台の低金利の銀行定期預金に、資金が継続して流入しているわけだ。

これに対してある市中銀行の関係者は、「不確実性が高まる中ですぐさま投資するところもないことから、安全資産である預金に金を預けておこうという目的が大きいと見られる」と述べた。

預金利子に満足していない投資家は、国外の不動産に目を向けている。金融投資協会によると、国外の不動産ファンドの残高は22日の時点での46兆4000億ウォンで、今年に入って7兆7000億ウォンも増加した。特に6月の一ヶ月間に増えたファンドの数だけでも25件に達し、残高は1兆8000億ウォン増加した。韓国銀行の基準金利引き下げ後の市中金利は下り続け、最近になっさらに引き寄せられる雰囲気だ。国外の不動産投資はファンドを通じた間接投資だけでなく、米国やベトナムなどの地域実物資産に対する投資も活発だと伝えられた。

金融業界では、市中の浮動資金が1000兆ウォンに迫るものと見ている。韓国銀行と金融投資協会によると、現金通貨と要求払い預金、随時入出式貯蓄性預金、マネー・マーケット・ファンド(MMF)、総合資産管理口座(CMA)などの浮動資金の規模は5月末時点で965兆ウォンと集計された。

今年中に韓銀が金利を追加引き下げする可能性が見込まれており、これらの浮動資金はますます漂流する可能性が高いという観測だ。

ナム・ギョンファ新韓銀行ヨイドPWMセンター長は、「韓国に続き米国も今月末に基準金利を引き下げる可能性が高い状況」だとし、「市場金利の下落期という観点から、投資家らは財テク戦略を全面的に再調整しなければならない状況だが、方向をつかむのは容易でない」と述べた。このために少しでも高い収益率を上げることができる商品に多額の金が集まる現象が現れている。去る19日に締め切られた未来アセット大宇の早期償還型株価連係証券(ELS)には、募集規模に比べて5倍に近い470億ウォンが集まった。
  • 毎日経済_イ・スンフン記者/キム・ヂェリム記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-07-26 21:04:31




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