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「安倍ショック」…韓国「大手術」の機会に


  • 「安倍ショック」…韓国「大手術」の機会に

青瓦台と政府そして共に民主党は4日午後、国会で高位級の「党政青」協議会を開き、日本のホワイトリスト(白国)除外措置による対応策として、国内素材・部品の研究開発(R&D)投資を増やし、予備妥当性調査を免除することにした。写真左からチョ・ヂョンシク民主党政策委議長、ユン・ホヂュン事務総長、ホン・ナムギ経済副総理、イ・ナギョン総理、イ・ヘチャン代表、イ・イニョン院内代表、キム・サンヂョ青瓦台政策室長、カン・ギョンファ外交長官、チェ・ヂョング金融委員長。 [キム・ホヨン記者]

「いまや対等な位置ではなく私たちが先に立って彼らを率いていくという優越感を、なぜ持つことができないのでしょうか。今からはこのような積極的な姿勢を持つべきです」。(1965年6月23日、韓日会談妥結に際しての大統領特別談話文)

1965年の韓日国交正常化は、韓国では経済的な克日追撃戦が本格的に始まったことを知らせる信号弾でもあった。スタートラインはみすぼらしいかった。当時、日本の国内総生産(GDP)は韓国の30倍に達した。1人当たりのGDPも韓国は108ドルで、日本(933ドル)の9分の1の水準にすぎなかった。それから54年が経った今日、追跡の成果は目覚しい。昨年の韓国の名目GDPは日本の3分の1だが、日本の人口が韓国の2.5倍であることを勘案すれば、決定的な劣勢ではない。実際に1人当たりGDPでは、韓国は日本の80%まで追いついた。昨年の韓国は3万1346ドルで、日本は3万9306ドルだ。購買力を計算した購買力評価(PPP)では、事実上は対等なレベルだという分析も多い。

しかし先月初め、日本がフッ化水素、フォトレジスト、フッ素ポリイミドなどの半導体核心素材に対する輸出規制を公表したことに続き、2日には韓国をホワイトリストから除外することによって韓国は致命打を受ける危機に処することになった。

「日本に追いつく」という言葉を習いにして暮らしたこの半世紀が色を失うほど、韓国のみすぼらしい今の自画像だ。

専門家らは華麗な数字の背後に隠されている、韓国の脆弱な産業構造と研究開発(R&D)の実践、そしてさまざまな制度・政策の劣位を問題としてあげる。一言でいえば、韓国という国のシステムが日本に大きく遅れているということだろう。

延世大のイ・ヂマン経営学科教授は、「今は素材・部品の国産化をというスローガンだけ叫ぶのではなく、品目別の詳細なR&Dマスタープランを用意しなければならない」とし、「政府の労働政策に困難を訴えている素材企業の声にも耳を傾けるべきだろう」と述べた。

日本が一方的に経済攻撃を浴びせているが、対日リスクに無防備に露出された韓国は、無気力にやられてばかりいる。民間の日本製品不買運動と政府の散発的な外交の対応が続いているだけだ。今のところ決定的な反撃は難しい。

しかし「災い転じて福」の契機になりうるという解釈も出ている。 1957年の「スプートニクショック」が米国を呼び覚ましたように、今回の「安倍ショック」は、逆説的に韓国の現状を赤裸々に振り返ってみる「偽装された祝福」となりうるという意味だ。感情的なにとどまるのではなく、冷徹な克日プロジェクトを稼動しなければならないという忠告だ。

専門家らは、もしかしたらあるかもしれない日本の金融攻撃に備えるための、金融競争力強化と外交孤立突破のための外交・安保戦略転換も必要だと指摘する。新南方政策を駆使して、日本を逆に包囲する積極的な国家戦略も取り上げられている。
  • 毎日経済_ムン・ヂウン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-08-04 23:42:53




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