トップ > コラム > オピニオン > [コラム] 敵と同床(?)するLPGAのキャディ

[コラム] 敵と同床(?)するLPGAのキャディ


現在、日本滋賀県の 瀬田ゴルフコース北コースでLPGAツアー 、TOTOジャパンクラシックが行われている。

アジアで行われるLPGA(全米女子プロゴルフ)大会は、TOTOジャパンクラシックを最後に終わるが、先週は台湾で大会が行われた。米国の美女ゴルファー、ネリー・コルダ(Nelly Korda)の劇的な優勝で終わった、この大会は、勝負に負けないほどの見どころを提供した。

ネリー・コルダのキャディ、ジェイソン・マクディードは、最後まで優勝争いを繰り広げたドイツのキャロライン・マソン(Caroline Masson)の婚約者だ。マソンとマクディードは来年、結婚式を挙げる予定だそうだ。

普段は、フィールドで恋人同士が出会うことはないと思うが、その日は違った。優勝カップをめぐって激しく争うコルダとマソンの間にマクディードが挟まっていたのだ。誰も望んでいなかっただろうが、運命のように敵との同床のような状況が繰り広げられたのだ。

マクディードの心境はどうだっただろうか?
恋人の優勝のため、コルダに間違った情報を提供したいという欲望が少しでもあっただろうか?
  • [コラム] 敵と同床(?)するLPGAのキャディ
  • 恋人の前で優勝したコルダと抱き合うマクディード



ところで、なぜマクディードはマソンのゴルフバッグの代わりにコルダのゴルフバッグを背負うのだろうか?

LPGAにはキャディと結婚したり、恋人同士のカップルが多数いるそうだ。ジェイン・パク(Jane Park)はタイの長打者アリヤ・ジュタヌガーンのキャディだったピット・ゴッフリーと結婚した。 少なくとも7人以上のゴルファーがキャディと結婚し、かなり多くのゴルファーがキャディと縁を結んだ。
女性ゴルファーとキャディの出会い、少しぎこちないと感じるか?
しかし、ゴルファーには自然な現象として受け止められているようだ。

韓国系アメリカ人のクリスティーナ・キムは、自身の著書に「LPGAツアーに来る男たちは引退者か,娘を連れてきた父親くらいだ」とし、「キャディはフィールドにいるという事実だけで恋人になる」という文章を書いたことがある。

ところで、どうして恋人のゴルフバッグの代わりに、他の選手のバッグを持つのだろうか?

理由は2つに要約される。
ゴルファーは感情の変化が激しく、女性ゴルファーはホルモンの影響からか、もっと激しいそうだ。八つ当たりの対象が必要だということだ。一番近くにいるキャンディが、突然ひどい目に遭うことがある。

「自分が失敗しておいて、どうして僕に八つ当たりするんだ?!」
キャンディも頭に来て怒ることはあるが、選手たちの心境を知っているので、我慢して済ませる。腹いせを賢く受け止めてこそ、いいキャンディだと言えるだろう。

しかし、夫婦なら?ストレスがフィールドを越えて寝室まで続く可能性があるということだ。

もう一つの理由は、もっと切実だ。
夫婦が選手とキャンディとして一緒に試合に出てカットラインに及ばず脱落したら、収入もないまま、家に帰らなければならない。このような状況が続けば、家庭の経済が破綻する。

だから、自分は他のキャディを雇って、夫や彼氏は金持ちの上位ランカーのキャディとして送り出して金を稼いでくるようにしなければならない。少ないながらも、地道に稼いでくる夫の助けを受け、良い成績でまとまったお金を稼ぐその日を待つのだ。

これがLPGAゴルファーの人生であり運命だ。いや、我々の人生だ。こんな人に出会えた人は、幸運を掴んだ人と考えるべきだろう。
  • Lim, Chul
  • 入力 2019-11-07 00:00:00




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア