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[コラム] 韓国検事のプライド


理論物理学者からすると、法曹人という職業がくだらないと思われるかもしれないが、検事は韓国で信望されている職業だ。

最近は、一年に法曹人が1000人近く排出されるが、昔は本当に針の穴を通過した人たちだけが掲げるタイトルだった。20代前半に検事に任命され、地方に行って、「ヨンガムニム」と呼ばれれば、 どんなに謙遜な人でも得意気になるだろう。

*ヨンガムニム(令監様):階級の高い公務員や身分が高い者を高めて呼ぶ言葉。

周りからもてなしを受けながら、生きていてもヨンガムニム、清廉潔白でもヨンガムニム...。
検事の高い鼻は、人気投票(?)で当選した政治家と比べものにならない。純粋に実力で獲得した地位というプライドを持っているのだ。

韓国社会はこのような検事のプライドを制度的に守ってあげている。
起訴独占権だけでなく、警察の捜査を事実上検事たちが指揮するようにした。

プライドの強い検事たちから見て、弱い住民のために奉仕ばかりすれば、何の問題もないが、現実は違う。竹を割ったような学者気質の検査がいる反面、自分の富貴栄化を図る検査もいる。問題は検察組織がそのような検事まで抱え込む組織文化を持っていることだ。

市民団体が告発し、メディアが疑惑を提起しても、検察に対する捜査は常に無意味に終わる。

蔚山の鯨肉流通業者が不法捕獲で検挙された後、検察は証拠不十分で鯨肉を返したため、弁護人、流通業者、検事との癒着疑惑が浮上した。おそらく国税庁や警察、または他の権力機関が関与した事件だったら、検察は直ちに内偵捜査に着手していただろう。

しかし、事件を捜査している警察の面談要請を該当検事が拒否し、捜査はそのまま埋もれてしまった。 さらに、女子高校の前で性器を見せて自慰行為を行い、検挙された済州地検長のわいせつ行為でさえ、検察で捜査を受け、辞表を出すことで事件が終結した。

起訴猶予処分を受けて、懲戒を受ける代わりに辞表がすぐに受理され、月400万ウォン以上の年金を受け取っている。

プライドで一丸となって統治権者も侮る集団が、身内をかばうことを躊躇しなければ、検察の強大な組織を牽制する勢力は、韓国ではなかなか見つけられないだろう。

捜査指揮も起訴も、すべて検事たちの手に握られているからだ。

検察が自分の中に溜まった患部を果敢にえぐり出す組織だったなら、政界に混乱を起こした公捜処(高位公職者犯罪捜査処)の設置に対する論議も起こらなかったはずだ。それに、チョ・グク元法務部長官をめぐる与野党間の攻防戦も繰り広げられなかっただろう。

現在、韓国検察に罪を問う権力は存在しない。
だからこそ、さらに検察は自分自身を締め付けなければならない。組織全体が溜まった水になって徐々に腐っていくのをじっと見ていると、彼らのプライドも虚しくなるだろう。
  • Lim, Chul
  • 入力 2019-12-05 00:00:00




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