解説 | ハングル:돌직구 ハングル発音:トルジック 意味:相手に打撃を与え得る、ストレートな物言い 解説:昨年、JTBCという韓国の放送局で「時事トルジック(石直球)」という討論番組を放送した。韓国社会で論争の中心となったインターネットサイト「イルベ」や「芸能人性上納(枕営業)」、「大学野球団不正入学」など扱いずらい問題を取り上げた。 警察大学の教授をした後、自分の所信を明らかにしたいと辞表を出したピョ・チャンウォン博士が司会を引き受けたが、司会者の政治的性向のせいか、外圧により8回目で放映が終了した短命番組である。ピョ博士が慶北地域で「正義」というテーマで講演をした後、年齢の高い傍聴者から質問を受ける。 「ピョ博士が婦人と相談せずに辞表を出したのも正義による行動ですか?」 一家の責任を負った家長に投げる核心を突いた言葉、トルジックだった。 トルジックは日本に進出した投手オ・スンファンが「打つなら打ってみろ」という肝っ玉で正面から真向勝負するボールのようなものだ。聞く相手の身分や年齢、親しさ、体面などを考えず、中心点を突く言葉だ。ある意味では、短い言葉で状況を整理する「寸鉄人を刺す」と同じような意味だ。 時事トルジックの第5回では「芸能人性上納」がテーマに取り上げられたが、この日の放送に出演した俳優キム・ブソン氏は「性上納のオファーを受けたことがあるのか」という質問に、「私の外見を見てください。その提案がなかったとか、ありえますか?」とトルジックを投げ返した。 トルジックを飛ばすことで有名な日本人のサユリ(藤田小百合)さんは、芸能人たちも自省しなければならないという意味で「口で悪い物を食べるとお尻の穴から下痢をする」と言い、その場を沸かせた。 SBSのバラエティ番組ではハン・ヘジンに続きソン・ユリがトルジックで自分の役割をこなす。 トルジックと言う言葉が一般化されて、前後の状況や事情を見ずにむやみに投げつける悪質なコメントでさえトルジックという名の庇護を受ける事例もたくさん発生している。また、女性が自分で言う代わりにモバイルメッセンジャーなどをキャプチャして、トルジックを飛ばす事例が多い。いわば他人のボールで正面勝負するわけだ。
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