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「CONNECT BTS」…現代美術で世界を結ぶBTS


    • トマス・サラセーノ『Museo Aero Solar』2007。 [写真提供=BIGHITエンターテインメント]


    # 21日、アルゼンチン北部の塩砂漠「サリーナス・グランデス」の空に巨大な家が浮かび上がる。世界的な設置美術家トマス・サラセーノ(Tomás Saraceno)氏の作品『Fly with Aerocene Pacha』で、化石燃料を使用せずに空気と太陽そして風だけを利用した空中浮揚装置だ。ただひたすら自然エネルギーを使用して、空の上に浮かぶ居住地を夢見る作家の飛行プロジェクトだ。


    • アントニー・ゴームリー『ニューヨーク・クリアリング』。


    # 来月の4日、ニューヨークのブルックリンブリッジ・ピア3には、英国の有名な彫刻家アントニー・ゴームリー(Antony Gormley)氏が18キロメートルの長さのアルミ線で構成された、大型の立体造形物『New York Clearing』を設置する。人々が作品の中を歩きながらコミュニケーションすることを提案する作品だ。作家の代表シリーズ「クリアリング」作品としては初めて屋外に設置される。

    サラセーノ氏とゴームリー氏がこれらの作品を作った背景には防弾少年団(BTS)がある。世界5カ国の作家22人が防弾少年団の現代美術展示プロジェクト「CONNECT(コネクト)、BTS」に参与した。

    14日の英ロンドンのサーペンタイン・ギャラリーで展示をはじめ、15日は独ベルリンのマルティン・グロピウス・バウ美術館、21日はアルゼンチンのサリナス・グランデス、28日はソウル市の東大門デザインプラザ(DDP)、2月5日は米ニューヨークのブルックリンブリッジ・ピア3など、開幕してから3ヶ月のあいだ繰り広げられるグローバルプロジェクトだ。

    正規第4集アルバム『MAP OF THE SOUL:7』の先行公開曲の発表を17日に控えて展開する、今回のプロジェクトの規模と威容に世界の美術界が驚いた。防弾少年団は純粋芸術との接続を通じて芸術的領域を拡大し、さまざまな存在の「連結(CONNECT)」という社会的話題まで投じる。

    防弾少年団は現代美術で世界をむすぶために、国籍やジャンルと世代の異なるビエンナーレ級のキュレーターと作家を集めた。 2017年のベニス・ビエンナーレでの韓国館芸術監督出身であるイ・デヒョン(46歳)アートディレクターが今回の展示の総括企画を引き受けた。同氏を筆頭に、ロンドン展示キュレーターのベン・ビッカ(Ben Vicker)とケイ・ワトソン(Kay Watson)、ベルリン展示キュレーターのステファニー・ローゼンタール(Stephanie Rosenthal)とノエミー・ソロモン(Noémie Solomon)、ニューヨーク展示キューレターのトーマス・アーノルド(Thomas Arnold)が参与した。

    これら各キューレターと現代美術作家たちは防弾少年団の哲学である「多様性に対する肯定」を支持し、現代美術の言語に拡張した作品を同時多発的に展示する。防弾少年団は音楽だけでなく、現代美術を介して自身の哲学とメッセージを世界に伝達する予定だ。

    14日に始まったロンドンのサーペンタイン・ギャラリーの展示には、デンマーク人メディアアーティストのヤコブ・ステンセン氏が実際の野生の森の中の風景をスキャンして再構成した作品『カタルシス』が広がっている。ステンセン氏はWebサイトに掲載した防弾少年団との映像会話で、「新しい方法で自然と生活の中の技術を融合して欲しい」と作品を説明し、BTSのRM(キム・ナムジュン)は「この作品は技術-自然-人間、過去-現在-未来の接続を語るもの」だと回答した。

    防弾少年団とサーペンタイン・ギャラリー間の映像会見でJIN(キム・ソクチン)は、「私たちは生きてきた文化が異なり言語も異なるが、多様性を尊重するメッセージを伝達するためにとも集まって光栄」だとし、「多様性で結びついた社会を作ることができる」と語った。

    15日、独ベルリンのマルティン・グロピウス・バウ美術館では「Rituals of Care」というテーマでグループ展が開かれた。ステファニー・ローゼンタール美術館長とノエミ・ソロモン氏が企画したパフォーマンス展示プログラムだ。展示はJelili Atiku、Boychild、Marcelo Evelin、Maria Hassabi、Mette Ingvartsen、Baba Murah and Candomblé Berlin、Antonija Livingstone、Bill Fontanaなどの作品で満たされた。

    28日にソウルのDDPでは英国出身の作家Ann Veronica Janssen(アン・ベロニカ・ヤンセン)氏が光と霧を利用してさまざまな質感と感性を演出した空間インスタレーション作品を、作家のカン・イヨン氏が防弾少年団の主要な振り付けからインスピレーションを受けて再解釈したプロジェクションマッピングをアーカイブ展示セクションでそれぞれ公開する。ホームページで詳細を確認することができる。
  • 毎日経済_チョン・ジヒョン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2020-01-15 21:07:38