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現代自、日本車の「聖地」インドネシアに橋頭保築く


    • チョン・ウィソン現代自動車グループ会長(左)が25日、インドネシアの電気自動車ロードマップの発表イベントに出席し、ジョコ・ウィドド大統領とジェネシス初の電気自動車「G80電動化モデル」の前で記念撮影をしている。この車両は来年の第4四半期にバリで開かれる第17回G20首脳会議に、公式VIP車として提供される。[写真提供=現代自動車グループ]



    鄭義宣(チョン・ウィソン)現代自動車グループ会長は25日、インドネシアのジョコ・ウィドド大統領と直接会って、現地の電気自動車市場の生態系づくりに積極的に参加するという意見を明らかにした。チョン会長は先週に実施した米国出張の日程を終えた後、24日に専用機でインドネシアに到着した。

    チョン会長は25日午前、ジャカルタ北部のジャカルタインターナショナル(JI)エキスポで、インドネシア政府が開催した電気自動車ロードマップの発表イベントに出席した。この席にはジョコ・ウィドド大統領と現地の政府関係者だけでなく、現代自動車グループとLGエネルギーソリューションのインドネシア合弁工場の関係者も参加した。

    この席でチョン会長は「インドネシア政府の惜しみない支援に、ここでの生産工場の建設が順調に進み、来年の電気自動車の量産を控えている」とし、「インドネシア内での電気自動車の生産と充電ステーションの開発、廃バッテリー活用分野に積極的に参加して協力したい」と述べた。

    現代自動車はジャカルタ郊外のブカシ市で今年末の完工を目標に東南アジア初の生産工場を建てており、ここで内燃機関車だけでなく、電気自動車まで量産を開始する予定だ。これは現代自動車の初の東南アジア生産工場となる。現代自動車グループはブカシ市近くのカラワン産業団地に、LGエネルギーソリューションとともに電気自動車用バッテリーのセルを生産する合弁工場の建設にも着工した状態だ。

    特にチョン会長はインドネシアの水素社会を実現するために、現地政府が参加することを提案した。再生可能エネルギーの潜在力が豊富なインドネシアと水素活用のリーダー企業である現代自動車グループが、水素生態系の構築に力を合わせようという趣旨だ。また同氏は「インドネシア政府が推進している新行政首都プロジェクトだけでなく、現地の未来ビジネスにも現代自動車グループが参加する準備ができている」と強調した。

    現代自動車は新車2モデルを出荷し、現地市場を掌握している日本の自動車業界と激戦を繰り広げる見通しだ。ブカシ工場が完成すれば、プロジェクト名「SU2 id」と呼ばれる小型スポーツ多目的車(SUV)と、プロジェクト名「KS」と命名された小型多目的車(MPV)を出荷する予定だ。

    SU2 idはインドとロシアおよびブラジルなどで販売されている小型SUV「クレタ」(プロジェクト名SU2)を、インドネシア現地の状況に合わせて一部改造したモデルだ。プロジェクト名についたidは、インドネシアを意味する。この車両は現代自動車が東南アジアの工場で生産する最初のモデルだ。業界の関係者は「インドの国民車として浮上したクレタを、インドネシアの消費者が好む形で一部修正して出荷する予定だ」と語った。昨年、現代自動車のクレタはインド市場で9万6989台が販売され、小型SUV市場でシェア1位を記録した。

    インドネシアで販売されているモデルのうちの約70%がMPVであるだけに、「プロジェクト名KS」と呼ばれる小型MPVも注目される。 KSは5~7人乗りなどの多様なモデルで、現地攻略に乗り出すとみられる。 SU2 idとKSはともに内燃機関自動車だ。

    インドネシアはベトナムと東南アジアの自動車市場の要衝として浮上している。昨年はコロナ19の拡散で車両53万台が販売されたが、これを除けばインドネシアは毎年100万台以上の新車が売れる市場だ。インドネシアの人口は2億7600万人に達するが、自動車の普及率は10人に0.9~1台に過ぎない。現在、インドネシアの自動車市場はトヨタと三菱やスズキなど、日本企業がシェア95%を占めて独占している。業界関係者は「来年から現地の自動車市場を攻略するための韓・日の競争が激化するだろう」と予想した。
  • 毎日経済 | ソ・ジヌ記者/ウォン・ホソプ記者 | 入力 2021-10-25 19:53:54