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食べて飲んで…飲食と融合するファッション・美容業界

    • < 10 CORSO COMOカフェ内部(左)、イニスフリー明洞フラッグシップストア内グリーンカフェ内部(右) >



    化粧品ブランドのイニスフリーの明洞フラッグシップストアに行けば長い行列が見える。化粧品を買うためではなく、ホットケーキを食べようとする客たちだ。

    この店舗は化粧品だけを売る場所ではなく、デザートとお茶を飲み済州の味と赴きを共に楽しむことができる場所だ。イニスフリーのホ・スジンF&B運営チーム主任は「イニスフリーが追求するブランド価値である『グリーン』と『済州ヘリテージ』を五感で体験できるようグリーンカフェを準備した」としながらも「グリーンカフェを通じて経験した楽しい思い出により、イニスフリーというブランドイメージも一緒に強化される効果がある」と説明した。

    ファッション・ビューティ業界がブランド強化と新たな食い扶持を探すために食との接点を広げている。

    ファッション業界は不振の沼に陥った業況打開のために、ビューティ業界は食というジャンルを通じてブランド価値を高めようという試みを行っている。

    ビューティ業界ではアモーレパシフィックが断然いち早く動いている。昨年末にSNSではいっときイニスフリーのクラウドスフレホットケーキが話題となった。生地にメレンゲを混ぜて一般のパンケーキよりもふんわりなめらかな食感に写真まできれいに撮れるためだ。1~2時間の待機時間にもよらず顧客の足は止まらないほどだ。自然にイニスフリーというブランドがSNS上にてさらに話題となり、当然ブランド広報効果も高まった。グリーンカフェの一日平均訪問客は450人に達する。

    ホ主任は「イニスフリーのイメージを毀損しないため、小麦粉などごく一部の材料を除いてすべて済州島産のものと直接空輸して使うほどに心血を注いでいる」とし「済州のオルム(小型火山)や漢拏山などをデコレーションを通じて表現するなど、メニュー開発に力を注いでいる」と説明した。

    LFはファッション業界であるが、昨年買収・合併(M&A)した業者のほとんどが食品関連の会社だ。ファッション関連業者は一箇所もない。すでに国内外のファッション市場が飽和状態に達し、ファッションというジャンルひとつだけでは成長動力を探し出すことができないと判断したためだ。ファッション業界の話題である「ライフスタイル」というキーワードを衣類だけでなく、食というジャンルを通じてともに解き明かそうという戦略だ。

    LFは昨年、酒類業者であるindulgeに株式を投資し、今年indulgeを通じてクラフトビール工場を設立し、ビール市場に進出する計画だ。地元手作りバーガーブランドであるKRAZE BURGERSの商標権を買収しただけに、ビールとバーガー間のシナジー効果も狙っている。その他にも子会社であるLFフードを通じて日本の食材業者であるモノリンクとグルメF&Bコリアの経営権を買収した。ここにベーカリー業者であるパブリックの株式も追加で買い取り、食関連の業者を攻撃的に買収した。

    LF関係者は「内部でのファッション市場では追加成長の余力が大きくないという判断に沿って食事業でM&Aを行っている」としながらも「今後も追加M&Aを行えば、この分野で行うことになる可能性が大きい」と話した。

    サムスン物産ファッション部門は早くからファッションと食の融合を試みた会社だ。ソウル清潭洞に位置する10 CORSO COMO(コルソコモ)カフェはイタリアのセレクトショップブランドである10 CORSO COMOをカフェとレストランで解き明かした場所だ。「スローショッピング」をコンセプトにしてファッションだけでなく料理とお茶まで楽しむことができる場所を作り上げた。顧客の滞在時間を自然に延ばし、顧客がブランドをより身近に感じることができるようにする。

    サムスン物産ファッション部門関係者は「セレクトショップがライフスタイルを追求しながら、単純に衣類だけで説明するには限界がある。カフェなどを共に運営することでライフスタイルブランドとしてのブランドアイデンティティを確固たるものにしようとするグローバルブランドが増えている」と説明した。
  • 毎日経済カン・ダヨン記者 / 写真=サムスン物産ファッション部門、アモーレパシフィック | (C) mk.co.kr | 入力 2018-01-16 17:11:02