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SKイノベーション、バッテリー分離膜工場「注文殺到、フル稼働」

    • SKイノベーションの従業員が曽坪工場で分離膜の生産ラインを点検している。 写真提供= SKイノベーション



    ■ SKイノベーション「チュンピョンバッテリー分離膜工場」ルポ

    「曽坪工場バッテリー分離膜(LiBS)設備10・11号ラインの増設で生産効率が40%以上も改善され、注文量に押されていた製品供給にもひと息つけた」。

    19日、忠清北道の曽坪(チュンピョン)SKイノベーション リチウムイオン電池分離膜生産工場。ここではSKイノベーション(社長キム・ジュン)が電気自動車用バッテリーとともに、未来事業として育てているバッテリー分離膜事業の心臓部だ。イ・スヘンSKイノベーション曽坪工場長は、「電気自動車とスマートフォン、ノートパソコン、タブレットPCなどの情報技術(IT)機器の市場が急成長し、バッテリー分離膜市場も年平均15%以上の高い成長を続けている」と語った。

    分離膜はスマートフォンやノートパソコン、あるいは電気自動車用バッテリーの性能と安全性を左右する重要な材料だ。薄いフィルム状で電池の陽極と陰極との間に挟み、爆発・発火などの異常動作を防ぐ。一見するのとは異なり、技術障壁の高い高付加価値製品だ。

    バッテリー分離膜工場の入り口に待機している大型コンテナトラックがまっさきに目についた。工場からまさに出荷されたものが倉庫におさまる暇もなく、すぐさまコンテナに積まれていく。イ・サンジュンLiBS生産チーム部長は、「生産ラインを24時間フル稼働中だが、世界から集まる注文に合わせるのが手に余るほど」だとし、「コンテナに積まれた製品は主に日本のパナソニックや中国のATLなど、海外の主要電池メーカーに輸出されている」と説明した。工場の中に入ると、今月の初めまでの試験稼働を終えた10・11号生産ラインが製品の量産に入った状態だった。休む暇もなく回る工場設備の間に、漏斗状の巨大な原料筒が目に入った。固体状態のポリエチレンパウダー(粉末)が注入され、高温押出プロセスを経て生地の状態に加工される。この生地は数十メートルに延びた工程を経て、数マイクロメートル(100万分の1メートル)の薄い厚さの膜に作られる。

    イ・サンジュン部長は、「工程は単純に見えるが、分離膜を延ばす作業が核心技術だ」と強調した。バッテリー分離膜は製造方法に応じて乾式と湿式に分けられるが、湿式分離膜は乾式に比べて製造コストが多少高いが品質と強度に優れており、算定単価ベースで2兆ウォン台と推定されている全世界の分離膜市場で70%以上を占めている。湿式分離膜市場で日本の旭化成に続き2位に上がっているSKイノベーションは、2025年までに1位達成を目指している。 SKイノベーションは昨年、LiBS事業で売上げ2226億ウォンを記録した。

    SKイノベーションは2004年に国内初、世界では3番目に分離膜の商業化に成功した後、事業を拡大している。忠清北道の清州工場(1~3号ライン)で分離膜の生産を始め、商業生産2年めの2007年から黒字を出した。

    2010年にチュンピョン工場(4~11号ライン)が稼動に入った後、今回の10・11号機増設までを終え、分離膜の年間生産能力は従来の2億1000万平方メートルから3億6000万平方メートル(純粋な電気自動車で100万台分)で70%以上増えることになった。昨年末、分離膜の生産設備は12・13号機増設のために1500億ウォン規模の投資決定を下した。 2019年に12・13号機ラインが本格的な量産に入ると、SKイノベーションは年間5億平方メートル以上の生産能力を持つことになる。増える海外注文に対応するため、グローバルな生産拠点を確保する案も検討中だ。
  • 毎日経済_曾坪=カン・ドゥスン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2018-02-19 17:36:53