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混迷するアシアナ買収戦…「金をもらって買収するべき」

    • 売却概要と日程


    「金を出して買収するのではなく、金をもらって買収するべきでは?」。

    3日、アシアナ航空の予備入札に先立って投資銀行(IB)業界では、売却のニュースが伝えられた直後からこのような反応を見せた。天文学的なアシアナ航空の負債のために、買収に成功しても買収した企業の負担が大きくなるだろうという懸念からだ。

    実際に、アシアナ航空の買収過程での最大の変数として天文学的な負債があげられる。 IB業界の関係者は、「アシアナ航空の買収の過程で最大の負担は偶発債務だと思われる」とし、「企業があまりにも不誠実なせいで、買収してもだいじょうぶか」という懸念があちこちから出てきた。一部の企業は「買収するとむしろわが社が滅びるかという懸念のために、手をひっこめた」と明らかにした。

    あるIBの実査結果によると、アシアナ航空の偶発債務は最大13兆ウォンまで出てくることが分かった。今年上半期のアシアナ航空の負債規模は9兆5989億ウォン水準だ。買収費用で最大2兆ウォンが噂される中で、今年の上半期に営業損失1169億ウォンを記録した。これにウォン安にともなう為替差損、韓・日関係の悪化による旅行需要の減少などの悪材料を勘案すれば、今年末の純損失の規模は数千億ウォン台に大きくなることという分析も出ている。IB業界の関係者は、「負債規模が天文学的な状況で主要企業が買収候補として前面に乗り出せば、株価が上昇して買収価格がさらに上がるしかない」とし、「負債規模に余裕があるかをめぐって、各企業は本入札までは最後まで心配するだろう」と述べた。

    アシアナ航空主債権団のKDB産業銀行のイ・ドンゴル会長は、これまで数回「一括売却原則」を明らかにしている。ウン・ソンス金融委員長候補者もまた先月29日、国会政務委員会の人事聴聞会で一括売却方法で行われなければならないと述べた。

    一括売却はアシアナ航空だけでなく、子会社であるエアソウル、エアプサンの各航空会社も一括で売却する方式だ。売却側としては、一括売却は売却価格を最大限に引き上げることができる方式だ。分割売却によってアシアナ航空、エアソウル、エアプサンがバラバラになると、国内航空業界「偏り現象」が強くなるかもしれないという点を心配したとみられる。

    しかし候補にあげられた主要企業が買収戦に微温的な態度を見せ、「分割売却」の可能性が提起された。買収価格と買収後に負担すべき費用が天文学的規模の状況で、航空会社3社を同時に確保することの負担は大きいだけに、分割売却を通じて買収者の負担を軽減するべきというものだ。

    分割売却に進行すれば、候補の選択肢はさらに広がる見通しだ。アシアナ航空だけを分離して売却するシナリオが具体化すると、3日の予備入札に参加していない国内大企業が買収戦に参加するかどうかを検討する可能性がある。財務的余力が不足している候補は、エアソウルとエアプサンなどの「別途買収」を通じて事業の多角化を図ることができる。

    • 持分現況と上半期の経営現況


    今回の売却の最大のジレンマは、最大株主である錦湖産業が保有している旧株とアシアナ航空が新たに発行する新株の売却価格になる見込みだ。アシアナ航空の買収のためには、錦湖産業が保有している株式31.05%とともに、新株も買収しなければならない。売却総額をむやみに高めることができない状況であるだけに、旧株と新株の価格を適切に組み合わせなければならない。

    債権団と錦湖産業は、特に旧株価格をめぐって微妙な視角の違いを見せている。アシアナ航空は最近の株価を勘案すれば、旧株の買収費用は4000億ウォン前後になる見込みだ。しかし錦湖産業としてはアシアナ旧株の価格を最大限に高めてこそ、自分たちが受けとる売却代金が増える。債権団は売却を成功させるために、市場で受け入れることができる価格を提示するべきだという主張だ。

    債権団は特に新株発行でなるべく多くの資金を確保して、債務返済などアシアナ航空の経営環境を改善することが急務だと見ている旧株価格を高くして既存の大株主の利益のみを最大化するよりも、売却後の財務構造改善を推進する資金を社に残しておくことが重要だという判断からだ。新株発行の割合を高める方に重きを置く理由だ。

    債権団の関係者は、「錦湖産業はこのような状況を考慮して、バランスのとれた適正価格を策定するものと期待している」と述べた。
  • 毎日経済_チョ・ソクファン記者/キム・ガンレ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2019-09-03 23:49:28