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SKテレコム、スマートフォンにAI「NUGU」搭載

    • SKTのパク・チョンホ社長(上)と
      イ・ヒョナAIサービス団長(下)


    # 出退勤の地下鉄でワイヤレスイヤホンをはめている会社員AさんにSKテレコム人工知能(AI)秘書「ヌグ(NUGU)」が話しかける。「○○からカカオトークメッセージが到着しました。読みましょうか」。 Aさんが「アリア、読んでくれ」と答えるとメッセージが音声で再生される。スマートフォンをのぞかなくても内容を把握して返信まで送れる。数分後、人工知能が「保険加入を勧誘する電話がかかって来ました。受けましょうか」と尋ねる。Aさんは「アリア、受けないで」と言うと受信が自動的にシャットダウンされる。

    こんなすがたが早ければ今年、現実になるようだ。SKテレコムは自社のAI音声秘書 「ヌグ(NUGU)」をスマートフォンに搭載し、手を持ち上げることなく、音声だけでスマートフォンで行われるすべてのことを制御できる事業を進めている。ヌグ商品開発を統括するイ・ヒョナAIサービス団長は最近、毎日経済新聞とのインタビューで、「ヌグがこれまでAIスピーカーとカーナビゲーション領域に集中したならば、今年はキャリアの強みを生かしてモバイルに本格参入する」と語る。

    SKテレコムは自社の代表的な通話プラットフォームである「T電話」に人工知能を結合させるという計画だ。

    T電話は全国200万社の企業連絡先と直接連動したT114をはじめとし、通話の自動録音、スパム電話を遮断する安心通話、海外ローミングなどの通話に関連するSKテレコムの主要サービスが含まれているアプリケーションだ。加入者は1500万人で、一日の利用者は1000万人に達している。さらに人工知能を搭載すると、連絡先の管理はもちろん、発信者の追跡、アンチスパムなどを音声でコマンドで行ったり、聞くことのできるサービスが可能になる。また拡張性が高く、メッセンジャーである「カカオトーク」アプリと連動したり、音楽ストリーミングサービスの「フロー(FLO)」アプリとも連動することができるという判断だ。

    SKテレコムは昨年末に組織改編を断行して、T電話をAIサービス団に合流させた。SKテレコムは2016年にAI秘書「ヌグ」を発売した後、スピーカーとナビゲーション(Tマップ)、セットトップボックス(BTV)などに搭載してきた。 SKテレコムは今年、T電話を足場にスマートフォンにヌグを組み込んだ「AIモバイル秘書」をリリースするという覚悟だ。

    スマートフォンにSKテレコムの人工知能を搭載するという構想は、朴正浩(パク・チョンホ)SKテレコム社長が新年の話題として投じた「超協力」とかみあっている。パク社長は今月初めに米ラスベガスで開催された「CES 2020」で「グーグルやアマゾン、フェイスブック、アップルなどの独走を防ぐために、韓国企業が協力しなければならない」とし、「サムスン電子とカカオの超協力を提案したい」と述べた。また去る17日の新年式で、サムスン電子とカカオもAI協力について「高い段階で議論中」だと明らかにした。

    現在、サムスン電子のスマートフォン「ギャラクシー」シリーズは、サムスンのAI秘書である「Bixby」が搭載されていて、カカオもカカオトークに人工知能を搭載するためにさまざまな試みを行っている。このような状況でSKテレコムの「ヌグ」がスマートフォンに搭載されるには、サムスン電子とカカオの間で超協力が必須ということだ。

    イ・ヒョナ団長は「音声認識ベースの個人秘書が今後は主流になるだろう」とし、「外国のIT恐竜に対応し、モバイル利用者に価値のある経験を提供するには国内企業同士で大同団結しなければならない」と強調した。超協力の方案は今年の上半期中に具体化される見通しだ。
  • 毎日経済_イム・ヨンシン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2020-01-21 19:32:10