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韓自動車業界「シャットダウン危機」…部品輸入に支障

12億ドル規模の部品輸入に支障 

    • 起亜自動車華城工場の生産ラインのようす。起亜自動車は「新型コロナ事態」が悪化して中国産部品の需給に支障が生じたことから、華城工場と光州工場の本格的な減産を決定した。 写真=毎経DB



    現代自動車の労使が「新型コロナウイルス感染症(武漢肺炎)」事態の悪化によって休業と国内工場の稼働停止を協議したことに続き、起亜自動車も減産に乗り出した。専門家らは、今年の韓国自動車業界に総体的危機が迫ったとみている。すでに高コスト構造と世界的な需要減少で競争力を喪失した企業に、「新型肺炎」という変数までが重なって、年初から販売と生産に対する支障が複合的に作用しているという分析だ。

    3日、起亜自動車華城工場と光州工場の組立3部は、この日から一部のスタンドには車体を上げずに空の状態でラインを回している。本来、ここでは車体をスタンドにのせてラインに沿って移動させ、工員が工程ごとに部品を組み立てる方法で車を生産する。しかし自動車用電線製品である配線ハーネスの在庫が不足し、ラインの一部を空けておく苦肉の策で生産量を弾力的に調整した。

    • 韓国の1月の自動車販売量(上)と主要国の中国産部品の輸入額(下)


    部品の在庫不足による生産支障が現実化しつつ、現代自動車グループの役職員も対策に乗り出した。ハ・オンテ現代自動車社長は談話で、「中国産部品の供給支障のために、休業まで避けられない緊急事態」だとし、「緊急時対応システムを稼動して従業員の健康状態をいちいちチェックしており、主要な立ち入り区域には熱画像カメラを運営し、手の消毒剤、体温計、マスク支給も可能な限り早期に措置して予防に最善を尽くした」と説明した。

    双竜自動車とルノーサムスン、韓国GMなど「スモール3社」も、新型肺炎の影響に注目している。双竜自動車は配線材需給の支障が原因で、4日から12日まで平沢工場の稼動を停止している。

    韓国自動車産業協会によると、中国産の自動車部品の輸入額は、2018年は12億ドルにのぼる。キム・ジュンギュ韓国自動車産業協会理事は、「韓国の自動車業界は中国の自動車部品の生態系と密接に関連しており、新型肺炎事態が長期化すれば、生産
    支障の物量は雪だるま式に増えることが起こりうる」と憂慮した。

    このようななかで、新型肺炎事態が反映されない1月の完成車販売実績は、自動車業界にトータルな危機が本格化したという信号弾に他ならない。

    現代自動車は先月、世界で計30万4076台を販売した。前年同月比で3.6%減少した。起亜自動車は先月は計21万5112台を販売し、国内完成車の中で唯一増加(前年同月比で2.5%)した。

    現代・起亜自動車がなんとか守ったとするならば、韓国GMとルノーサムスンそして双竜自動車は年初から販売・生産の崖に直面している。韓国GMは先月は内需と輸出を合わせ、前年同期の3万8705台に比べて47.1%減の2万484台の販売を記録した。ルノーサムスンは状況がさらに深刻だ。日産から受託生産する中型スポーツ用多目的車(SUV)の「ローグ」が今年から生産が完全に終了し、先月の輸出実績は1930台でなんと前年同月比で77.3%も減少した。毎年10万台ずつ釜山工場で作られて全量を北米に輸出していたローグは、今年の3月までに残余分3000台あまりのみをルノーサムスン釜山工場で生産し、完全に量産を停止する。

    昨年は2000億ウォンを超える赤字を見た双竜自動車は、今年は新車が一種もない。資本蚕食状態で余裕資金をすべて来年に出す「コランド」の電気自動車(EV)に投入し、他の新車計画は中断した状態だ。親会社であるインドのマヒンドラ・グループが2300億ウォンの輸血を約束したが、まだ成功の可能性を保証することはできない。先月、双竜自動車は国内と輸出を合わせて7653台の販売にとどまった。前年同期比で30.4%も下落した。

    このように、韓国自動車産業がトータルな危機に揺れるなかで、自動車業界の専門家らは不足する労働の柔軟性と規制が、各企業が新型肺炎事態に対応する足を引っ張ったと指摘している。自動車業界の関係者は、「今回の事態を契機に労働の柔軟性を強化する構造改革が切実だ」と強調した。
  • 毎日経済_イ・ジョンヒョク記者/パク・ユング記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2020-02-03 20:51:21