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イ・ミンギュ監督「美・日アニメに追従する必要なし」


    生き生きとした体験が重要な時代だ。3D眼鏡をかけた観客の目の前に登場人物が手を伸ばし、4D上映館では吹雪や風までを実現して画面の中にいるような体験を提供する。とは言え、そのように没入感が高まる中で映画館の外に漏れ出るものがあるが、まさに想像の余地だ。ディズニー出身のアニメーターであり、今年の富川国際アニメーションフェスティバルの審査委員であるイ・ミンギュ監督(34)は「3Dも4Dも好きではない」と言う。

    「3Dと4Dは現実をそのまま見せてくれるでしょう。観客が集中しなければならない部分は鮮明に処理し、そうではない部分はフォーカスからはずれるようにする。作家が作品を通じて観客と対話する代わりに、自分の話を強要するようです。アニメーションの感想はスクリーンと客席の間に置かれた空間を、観客の想像で埋めていく過程ではありませんか?」。

    手書きの絵に固執する彼と17日、富川の高麗ホテルで会った。名門美大「カリフォルニア・インスティテュート・オブ・ザ・アーツ」を出た後にディズニーに入社した彼は、韓国のアニメーター志望者にはロールモデルだ。『冬の王国』から 『シュガー・ラッシュ』『モアナと伝説の海』まで、韓国でも人気の高いディズニー作品のキャラクターを描いてきた。自身が監督を務めた『アダムと犬(Adam and Dog)』では、2013年に米国アカデミー賞候補に上がって大きな注目を浴びた。

    「アカデミーのノミネーションは、個人的には思いもよらなかった栄光でした。竜巻に見舞われた感じでした。しかし、私が本当に芸術的に追求するものは何であるのか、ずっと浮かんできて自分自身に戻ってきました」。

    彼は子供の頃『リトル・マーメイド』と『美女と野獣』を誕生させたアニメーターのグレン・キーン氏の作品を見て夢を育てた。いまや巨匠は最高に信頼する仲間だ。グレン・キーンのオスカー受賞 『親愛なるバスケットボール』もイ監督の意見が重要なシーンに入り、最近の『オーバー・ザ・ムーン』という作品では、イ監督がストーリーボードアーティストを担当した。「成功したヲタク」と言うだけある人生だが、アニメーションに埋め込まれた生は止揚する。文章だけで空間の感覚を作成する古典的な小説を読んで、「再現する力」を盛り込もうと努める。

    「作業をしながらオーディオブックを聴く。ヴァージニア・ウルフの『ロウェイ夫人』や、ハーマン・メルヴィルの『白鯨』は私に大きな影響を与えました。文章を一行読めば、まさに空間に飛び込むような感じを与えてくれる作品ですよ。現代小説の文章は古典ほど精巧でrはないようです。ソーシャルメディアもなく一人で想像して文を書いた人だけが達することができる精神があるのでしょう」。

    母親のキム・ソンヒ釜山市立美術館長は、彼をときどき小学校を欠席させてはベニスビエンナーレなどの文化イベントに連れて通った。 「そのような経験が現在の自分を作るためにどれほど影響を与えたのか」と尋ねたところ「100%」だとし、「子供たちは芸術が何なのかわからない時から芸術にさらさなければならない」と答えた。

    18日から開かれる「富川国際アニメーションフェスティバル」は、彼が審査員として参加する最初のイベントだ。「韓国アニメ界にひと言を残して欲しい」と言ったところ、イ監督は慎重に語った。「Kポップと韓国映画、文学は世界で非常にうまくいっているでしょう。今は既存のものとは全く別のものを見たい世代なんです。米国のアニメーションも、日本にもしたがう必要はありません。何でもあなたが、そして韓国人だけができることを見せてください」。
  • 毎日経済_パク・チャンヨン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2019-10-17 19:16:17