ニュース > 政治
北、ICBMの打ち上げに成功と発表…「レッドライン」の威嚇
- ◆ 北 「ICBM成功」 ◆
北韓は4日、大陸間弾道ミサイル（ICBM）級と評価される「火星-14」ロケットの打ち上げに成功したと発表し、米国本土への直接攻撃能力を立証した。
ドナルド・トランプ米国大統領は北韓が禁止線（Red Line）を越えないように警告したが、
金正恩（キム・ヂョンウン）北韓労働党委員長は「核・ミサイルマイウェイ」を停める考えの無いことを明確に示した。
北韓がICBMを保有する場合は、韓米同盟に亀裂を起こすことのできる「ゲームチェンジャー」になりうることから、韓半島情勢は荒波に巻き込まれた。米の東北アジア軍事戦略の中核である拡張抑制（核の傘）を実行に移すための政策決定過程で、北韓が米本土を打撃するという脅威が米政府の重要な考慮事項として作用することがあるという点からだ。
このことから、韓・米・日の各首脳は今週開催される主要20カ国（G20）首脳会議の期間に会って、対北制裁と圧迫の実効性を引き上げる案を集中的に議論することが予想される。
北韓は韓・米首脳会談後の4日後、米国の独立記念日を一日後に控えて、米国本土を打撃射程に入れるICBMの発射実験を強行した。北韓の朝鮮中央通信などの官営メディアはこの日、「キム・ヂョンウン労働党委員長が承認した火星-14の試験発射を成功的に進めた」とし、「予定された飛行軌道に沿って39分間飛行し、最大高度2802キロメートルまで上昇した」と報道した。朝鮮中央通信は、「国家の核武力完成のための最終関門である大陸間弾道ロケット火星-14の試験発射の成功は、核兵器とともに世界のどの地域も打撃できる大陸間弾道ロケット」だと付け加えた。北韓が公開した最大高度2802キロメートル、射程距離933キロメートルに照らしてみると、最大射程距離は8000～10000キロメートルと推定される。北韓が米軍の太平洋司令部があるハワイとアラスカの主要軍事目標を超えて、米国本土の中部まで打撃できる能力を示したものだ。
文在寅（ムン・ヂェイン）大統領はこの日、国家安全保障会議（NSC）全体会議を緊急招集し「ICBM級ミサイルである可能性も念頭に置いて精密分析中だ。ICBM級の場合、これに合わせて対応策を講ずるつもり」だと述べた。
ムン大統領はまた、この日のキャメロン元英国首相と面会した席で「北韓が韓・米首脳が合意した平和的方式の韓半島非核化構想に呼応せず、レッドラインを超えるならば、どのように対応するべきか判らない」とし、「私は北韓が戻ることのできない橋を渡らないことを望む。中国がそれなりの役割を果たしているが、今よりも強力な役割を果たしてくれてこそ根源的解決が可能だ」と語った。
北韓の挑発に国際社会も憤慨した。トランプ大統領はツイッターに「この男（キム・ヂョンウン）は他にやることがないのか」とし、「おそらく中国が北韓を圧迫し、この状況を変えるだろう」と書き、安倍晋三首相も「国際社会の警告を無視した」と糾弾した。 - 毎日経済 ニューヨーク＝ファン・イニョク特派員／ソウル＝アン・ドウォン記者／チョン・ソクファン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2017-07-05 02:13:35
