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サード報復のブーメラン…韓国人「中国の代わりに日本旅行」

    中国のサード報復措置の一環である韓国旅行禁止措置が5ヶ月目で続いているなか、国内の海外旅行者は中国を無視して日本を訪問していることが分かった。サード事態が触発させた中国内の反韓感情が原因で中国への旅行心理が萎縮し、中国の旅行業界にはブーメランになっているわけだ。

    20日、旅行業界によるとここ数年、韓国の海外旅行者の第1の目的地だった中国を訪れる韓国人旅行客は今年に入って急減している。特に中国のサード報復措置が本格化した3月以降、その数が急激に減っていることが分かった。

    国内旅行シーズン(7月下旬~8月中旬)にモドゥツアー社を通じて海外旅行に発った旅行者の中国旅行の割合は、2016年の25.4%から今年は15.3%へと大幅に減少した。一方、日本は昨年の13.1%から23%に増加した。

    中国行きの旅行数が急に落ちたのは、中国政府のサード報復措置による結果だと言える。ハナツアー社の関係者は「(サード報復措置で)中国旅行中の安全に対する懸念が高まり、中国行きを避けているようだ」と説明した。

    また別の国内旅行代理店の月別中国旅行の予約人数をみると、1~3月までは前年比で平均14.7%旅行者が増えたが、中国政府の「観光韓限令」が本格化した4月から急激に下落した。 4月は1万5000人と前年比で57%減少し、5月(マイナス60%・1万5000人)と6月(マイナス44%・1万7000人)も減少を続けた。中国旅行のオフシーズンの7月は1万1000人の旅行予約で、前年比で30%減少した。

    一方、国内観光客の日本旅行商品の予約件数は前年比で毎月150~200%増加した。この日の日本政府観光局(JNTO)の発表によると、今年の上半期に日本を訪問した韓国観光客は前年より約42.5%も増えた339万人に達すると集計された。一日に約2万人の割合で日本を訪れたこわけで、中国を抜いて訪日観光客が1位になった。昨年まで日本を訪れる外国人観光客で1位を記録した中国は、上半期に6.7%増の328万17000人を記録し、韓国に1位の座を奪われた。昨年上半期の訪日中国人観光客は307万人で、韓国(238万人)を圧倒した。

    日本を訪れる韓国観光客の急増に対して、国内旅行会社の関係者は、「中国に行っていた人数がそのまま日本に吸収された」とし、「どうみても中国のサード報復措置の反射効果だと思われる」と語った。中国との関係は悪化したことに対し、新政府に入って対日関係改善の意志を見せ、日・韓関係が良くなるだろうという期待感も一部反映したと思われる。

    中国国家旅遊局(観光庁)がチャーター機の出航を不許可にしている点も、「中国旅行の忌避、日本好み」現象にひと役買っている。旅遊局は昨年の3月以降、サード報復措置の一環として、中国旅行代理店の韓国行きチャーター機と韓国旅行代理店の中国行きチャーター機の就航をすべて不許可にしている。これに対して、中国を行き来するローコスト航空会社(LCC)のチャーター機が日本路線に大挙投入され、日本行きの航空運賃が低くなったことも旅行者の足を日本に向けさせている。

    昨年4月の九州熊本地震の後、観光客が急減した反動の影響もある。

    九州の別府と湯布院は韓国観光客がよく訪れる日本の温泉観光地の一つだが、熊本地震の影響で途絶えていた足が、今年に入って復活する雰囲気だ。観光客の増加に合わせ、LCCが成田空港就航を大きく伸ばしていることも相乗効果を出しているという分析だ。民宿の規制緩和などを通じて利便性を高めたことも、短期間で観光客を増やした秘訣にあげられる。しかし最近、民宿の性犯罪が発生するなどの副作用も現れており、注意が必要だという指摘が出ている。
  • 毎日経済 東京=ファン・ヒョンギュ記者/ヨン・ギュウク記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2017-07-21 09:02:33