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アサヒに押され韓国ビール「すとん」

ハイト進路も38%止まり、OBは「売却説」まで 


    輸入ビールブームに押されて「クラウド」と「フィッツ」を生産するロッテ七星飲料の、ビール工場の稼働率が昨年は30%台に急落した。ロッテ七星飲料の酒類部門でクラウドとフィッツの昨年の売上げは、日本から輸入しているアサヒビールも後れを取るという予想も出ている。

    17日の業界によると昨年、ロッテ七星飲料のビール工場の稼働率は35%の水準にまで低下した。2015年の87%から2016年に80%、そして2017年には54%で継続して下落だ。このように工場の稼働率が急低下する理由は輸入ビールのすばやい市場蚕食と、ライフスタイルの変化にともなう需要予測を失敗した結果として分析される。特に週52時間勤務制の導入とともに、「ネクタイ部隊」の会食ではなく「ホンスル文化」が定着し、消費者の輸入ビールに対する選好度がさらに高まるだろうという予想だ。

    2014年にクラウドを発売してビール市場に参入しロッテ七星飲料は、焼酎と混ぜて飲むいわゆる「爆弾酒」市場を狙い、昨年は清涼感を強調したフィッツを中心に営業を強化したが「カス」と「ハイト」の壁を越えられず、OBビールとハイト進路に続いて5%前後の市場シェアを記録している。

    成長性確保のために相次ぐ設備投資に集中したことも、そのままロッテ七星飲料の固定費負担になっている。ロッテ七星飲料は2014年に忠州ビール第1工場(5万キロリットル)を新設し、2015年には増設(5万キロリットル)した。昨年には忠州ビール第2工場(20万キロリットル)を新設した。

    証券業界では、ロッテ七星飲料酒類部門でのクラウドとフィッツを合わせたビールの昨年の売り上げは1400億ウォン水準にとどまると予想する。これはロッテグループとアサヒの合弁会社であるロッテアサヒの昨年の売上げよりも低いかもしれない。ロッテアサヒの2017年の売上げは1360億ウォンで、昨年は大幅に上昇したものと見られるからだ。

    66%を保有していたロッテアサヒ株のうちの16%を、2014年にアサヒに渡したロッテグループとしては痛恨のことだ。昨年末、ロッテ七星飲料酒類部門の代表に上がったキム・テファン代表は、2015年6月から2018年1月までにロッテアサヒ酒類の代表を務めた。

    最近、新製品「テラ」を発売したハイト進路の、昨年のビール工場の稼働率も2017年に続いて38%台にとどまっている。ハイト進路も2015年の50%と2016年の44%から、反転のきっかけを作ることができない。

    酒類業界の関係者は、「ハイト進路が爆弾酒市場を攻略するために清涼感を高めたテラを発売したが、酒税法改正などの画期的な転換点を作りだせなければ、輸入ビールの突風を絶つのは容易ではないだろう」とし、「国内で流通している輸入ビールの種類は600種類で、新製品を出しても600対1の戦いになるだろう」と述べた。

    業界1位のOBビール工場の稼働率は70%水準だ。しかしOBビールの親会社であるABインベブが「カス」の中国市場への進出を事実上はさまたげており、成長動力を喪失した状況だ。 ABインベブは流動性危機に苦しんでおり、OBビールは継続して売却説が出回っている。

    別の酒類業界の関係者は、「韓流ブームとともに中国市場でのカスの市場拡大も期待できる状況だが、ABインベブが主力のバドワイザー市場を蚕食することを懸念し、販路拡大や積極的なマーケティングも難しい状態」だとした。
  • 毎日経済_キム・ギヂョン記者/イ・ドクチュ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2019-03-17 20:58:00