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韓銀、景気墜落で金利引き下げ…歴代最低に

    • 韓銀基準金利の推移


    基準金利が過去最低の1.25%にまで低下した。 2016年6月、金融通貨委員会(金通委)以後の3年4ヶ月ぶりだ。二度とも李柱烈(イ・ヂュヨル)総裁の時だ。数字は同じだが経済状況は明確に異なっている。

    専門家らは「その時よりも状況が悪い」と懸念する。当時は短期の悪材料が景気低迷の原因だとしたら、今はわが国の経済の基礎体力が落ちて長期低迷局面に入ったという指摘だ。 2016年の金通委は2014年の「セウォル号」と2015年の「マーズ事態」、2016年の造船業構造調整など相次ぐ悪材料で内需不振が続き、金利を引き下げた。 2019年の今回の金利引下げも、景気浮揚が目標だ。しかし原因が違う。世界的な景気萎縮に加えて半導体輸出は不振で、投資と消費心理は凍りついて内需も生き返らないことから、韓国銀行が最低金利引き下げ措置を断行したものだ。

    李柱烈(イ・ヂュヨル)韓国銀行総裁は16日、金融通貨委員会の会議後の記者懇談会で、「国内経済は米・中貿易紛争が継続し、地政学的リスクの増大など、既存の成長見通し(今年2.2%)に満たないと予想される」とした。韓国銀行は7月後半の経済見通しで、今年の国内総生産(GDP)成長率を2.5%から2.2%に下方修正した。

    物価状況も違う。李総裁は「消費者物価の上昇率が当分のあいだ0%内外で騰落し、来年以降に1%台を示すだろう」と述べた。 2016年も0%台の物価だったが、今のようにマイナスではなかった。 1%台後半の成長率を懸念する今とは異なり、当時は2%台後半の成長率を期待していた。しかも今はこのような低迷が長期化するとの懸念さえ出ている。潜在成長率は2.5%にまで低下した。

    米国連邦準備制度(Fed/連準)をはじめとする主要国の中央銀行の相次ぐ利下げの動きも、韓銀の決定に影響を与えたものと分析される。 FRBは去る7月と9月に2回政策金利を下げたし、来る29~30日に連邦公開市場委員会(FOMC)でまた一度下がる可能性がある。

    欧州中央銀行(ECB)は先月、預金金利を-0.4%から-0.5%に引き下げつつ量的緩和を再開し、イングランド銀行(BOE)もブレクジット(英国の欧州連合脱退)による不確実性の拡大を相殺するための金利引き下げを検討中だ。これによって金利の引き下げ余地に差がある。 2016年には韓国の基準金利が米国よりも0.75%ポイント高かった。当時、米国は世界金融危機の後遺症で金利を0~0.25%まで(2008年)下げた後、攻撃的に量的緩和とテーパリングを通じて景気浮揚を終え、ちょうど金利を引き上げ始めた時点だった。

    一方、今は韓国が米国よりも0.75%ポイント低く逆転した状況だ。イ・グンテLG経済研究院研究委員は、「2008年の世界金融危機の影響は、韓国よりも米国を中心に影響が大きかった」と説明した。

    イ研究委員は続けて、「最近の対外的な衝撃は世界の貿易部門で発生し、交易依存度の高い韓国がより大きく揺れる姿だが、正反対様相の内外金利差が示している」と違いを紹介した。内外の金利差が大きくなると資本流出の懸念が大きくなるだけに、金利引き下げ余力はさらに小さくなるはずだ。

    同じ最低金利だが、金利引き下げの効果も異なるだろうという予測も出ている。当時の1.25%は3%から積極的に降りてきたものだった。しかし、今では1.75%から0.5%ポイント引き下げられたものに過ぎない。レベルは同じだが、「下げ幅」の差は大きい。いまや市場の関心は来月29日に予定される、今年最後の金融通貨委員会に集まっている。
  • 毎日経済_イ・ユソプ記者/キム・ヨンジュ記者/ソン・ミングン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2019-10-16 18:04:00