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危機の東大門ファッション街…20%が空室

不況に加えて中国産の攻勢が重なる 

    • 東大門問屋街の現況


    東大門で20年以上も衣類の卸売を行ってきたチョンさん(仮名)は最近、従業員1人をまた解雇した。長くなった不況に最低賃金の引き上げまでが重なり、人件費の負担は耐えられなくなるほど大きくなったからだ。チョン氏は3人を雇用していたが、順次に全員を解雇した。今後は他の店舗と同じように、従業員を雇用でずに夫婦が交互に勤務する覚悟もしている。チョンさんは「10年前と比較すると、収入は10分の1に減った」とし、「東大門で長く働いてきたが、今はこの通り最悪」だと述べた。

    「Kファッション」の成長をリードした東大門ファッション業界の生態系が崩壊している。生態系の核心はこの地域の問屋街だ。問屋街が縫製メーカーと物流業者やデザイナーはもちろん、小売店までも密接な関係を結んで生態系を形成してきた。最近の不況にくわえて人件費などの各種コストが急増するうえに、中国産の低価格製品攻勢までが重なって問屋街では急速に売上げが墜落している。

    業界の関係者は、「卸売市場の売上げの下位80%に属する商人は、すべて危機だと見れば良い」と口をそろえた。売上げが減少するやいなや、事業をたたむケースが続出して、卸売街は商店街別に10~30%ほどの空き店舗が発生した。東大門ファッションタウン観光特区協議会によると、昨年6月の時点で問屋(総26ヶ所)の店舗1万1215店のうちで空室は2069店となり、空室率は18.4%に達した。ハン・ヨンスン東大門ファッションタウン商人会長は、「ふつうは旧正月のときに賃貸契約を延長するが、やめるという商人が続出する状況を見ると、今年の空室率は歴代最高レベルを記録する見通しだ」とした。

    家賃も大幅に低下した。商人会などによると伝統市場の家賃は現在、1階で70万~80万ウォン、2階は50万ウォン、3階は10万ウォン水準だ。 3年前に比べて約30%も下がった。

    縫製業界も直撃弾を受けた。イ・サンテ韓国縫製ファッション協会長は、「数年のあいだ注文が減り始め、昨年は30%以上も減少した」とし、「縫製業者は毎年10%程度廃業して、残りの企業も多くは開店休業状態」だと語った。縫製業界のほかにデザイナーや生地市場そして物流サービスなど、東大門の生態系で卸売業者と結びついたすべての業種に衝撃が連鎖した。産業研究院のパク・フン博士は、「関連従事者のみで20万人を超える東大門ファッション市場は問屋が重要」だとし、「問屋の危機と世代交代の失敗で、いまや東大門アパレル事業の生態系は枯死している」と語る。


    ※関連記事「危機の東大門問屋街…中国の低価格攻勢に「お手上げ」
  • 毎日経済_シムサンデ記者/カン・ミンホ記者/イ・ジョンファ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2020-01-17 17:58:26