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LG化学、米ルーシッド社にバッテリー供給
LG化学はテスラの対抗馬として浮上している米国の電気自動車の製造ベンチャー企業「 Lucid Motors（ルーシッド モーターズ）」にバッテリーを供給する。 LG化学は最近、テスラに続いてルーシッド モーターズとも円筒形電池の受注契約に相次いで成功し、主力モデルだったポーチ型バッテリーだけでなく、円筒形バッテリー部門でも相当の技術力を確保したという評価が出ている。
LG化学は25日、ルーシッド モーターズが今年の年末に発売予定の高級電気自動車「Lucid Air（ルーシッド エア）」標準モデルに、次世代円筒形電池を独占供給することにしたと明らかにした。供給時点は電気自動車が発売される今年末から2023年までであり、具体的な供給の規模や金額は契約上の明らかにしないことにした。
ルーシッド モーターズに納品する円筒形電池は、韓国の梧倉工場と中国の南京工場で生産する。 LG化学がルーシッド モーターズに供給するバッテリーは、次世代の円筒形電池と呼ばれる「21700」製品だ。直径21㎜と高さ70㎜の外観を備えた製品で、既存の円筒形「18650」電池に比べて容量を50％増やして性能を向上させたことが特徴だ。ルーシッド モーターズの電気自動車は、テスラと同様に数千個の小型円筒形電池を搭載する方式を採用し、バッテリーの数を減らすことで管理が容易となって安全性も高くなる。
2007年に設立されたルーシッド モーターズは、当初は電気自動車用バッテリーとプラットフォームの開発に力を注いだが、2016年以後は電気自動車メーカーに業種を転換した。その後、米国アリゾナ州に年間2万台の電気自動車を生産できる工場を建てており、今後は生産能力を13万台まで拡大する方針だ。
ルーシッド モーターズは2016年に最初の電気自動車のプロトタイプを公開した後、業界ではずっと「テスラの対抗馬」という札が付けられた。高級感のある内・外観デザインとともに、1回充電時の走行距離が643キロメートルで、ゼロ100（静止状態から時速100㎞まで到達するまでにかかる時間）はわずか2.5秒に過ぎない高性能を予告したからだ。
業界関係者は、「ルーシッド モーターズのピーター・ロールリンスンCEOはテスラ製モデルSの開発者出身であるだけでなく、BMWなどの他の自動車メーカー出身のエンジニアが多く布陣している」とし、「以前からかなりのレベルの電気自動車技術力を確保したと評価されている」と語る。ルーシッド モーターズは2018年、サウジアラビア政府系ファンドから10億ドル（約1兆1500億ウォン）規模の投資を誘致することに成功したりもした。
業界ではLG化学の供給するバッテリーが「円筒形」であることに注目している。これまで円筒形電池はビデオカメラやノートパソコンなどの電子機器に主に使用された。電気自動車を製造する自動車メーカーは、安定性が比較的高いポーチ型と角型を主に使用した。しかしテスラが円筒形電池の安全性を高める特許を取得した後、これを無料で公開したことから一変した。参入障壁が低くなったことで、ルーシッド モーターズのような電気自動車の製造後発企業がこれを活用して市場に参入した。電気自動車のバッテリー市場調査機関であるSNEリサーチは、円筒形電気自動車用バッテリーの市場規模は今年の76.4GWhから2023年には150GWhに、2025年には227.9GWhに毎年平均25％成長すると予想している。
1998年に国内初の円筒形電池の商業化と大量生産体制を構築して、2001年には世界初のノートPC用大容量バッテリーを発売したLG化学は、これまで蓄積した技術力を土台に電気自動車用円筒形電池の市場を攻略している。 2018年に「NCM811（ニッケル80％、コバルト10％、マンガン10％）」技術を適用した円筒形電池を電気バス制作会社に供給したことに続き、テスラとルーシッド モーターズにも供給することに成功した。このためLG化学は中国の南京バッテリー工場の生産量を、年間6億セルから10億セルに増設したことが分かった。
チョン・ヒョンLG化学電池事業本部長（社長）は、「ルーシッド モーターズに円筒形電池を供給することになり、従来のポーチ電池とともに電気自動車用バッテリー事業のポートフォリオを強化した」とし、「急速に成長している電気自動車用円筒形電池市場も積極的に攻略して、今後は電気自動車用バッテリーの分野で確実なグローバル1位を達成するつもり」だと述べた。- 毎日経済＿ウォン・ホソプ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2020-02-25 19:20:03
