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「あの男作詞、AI作曲」時代が開かれた

  • 韓国コンテンツ振興院・SMエンタ、「音楽、人工知能をつける」プロジェクト

    • < 1日ソウル洪陵韓国コンテンツ振興院試演場にてBボーイが人工知能が振付けたダンスを踊っている(写真=韓国コンテンツ振興院) >



    「痛みを包み込んでくれる待機の中で色あせた時間とぼやけた記憶、温かく届く君の笑い声が吐息のように遠くなっていく…悲しい嘘だけがこうして止まっているね」

    1日、ソウル洪陵韓国コンテンツ振興院試演場。フュージョン国学グループJambinaiのリーダーであるイ・イルウ氏のギター演奏でボーカルのキム・ボミ氏が幻想的ながらもやわらかなインディーポップソングを聞かせてくれた。聞くや耳を包み込む旋律と叙情的な歌詞で作られたこの曲はイ氏と人工知能(AI)「夢想知能」の共同創作曲だ。イ氏は夢想知能が作り出したメロディを編曲し歌詞を修正してこの曲を完成した。

    イ氏は「夢想知能がくれたメロディからインスピレーションを受けて新しいメロディを書き拡張した。難解で近寄りがたくもあったが、面白い作業だった」とし「人工知能に対する偏見があるようだったので、あえて冷たい機械音を抜いてアナログ風に作曲した」と話した。

    夢想知能はスタートアップ企業ポジャラボがディープラーニング(自ら学習するコンピュータ)を基盤に開発した作詞・作曲人工知能だ。この日ロックバンドEastern Sidekickのリーダーのコ・ハンギョルは夢想知能と共同作詞・作曲した強烈なビートの曲を披露した。「体の動きには未練もなく、正午のドライなダンスを踊る人、温度に川は溶ける。揺れる一遍の言い訳をする」と続く歌詞はこれまで接することが難しかった歌詞だ。小説の中の単語200万個を夢想知能に入力させ自ら学習した結果物だ。

    ポジャラボのホ・ウォンギル代表は「人工知能と人間が互いに競争するのではなく、強力してこれまでになかった曲を創造する」とし「マンネリに陥った作曲家たちに新たなインスピレーションの源となりうる」と説明した。

    二曲は韓国コンテンツ振興院とSMエンターテイメントが今年8月から進行した融合型コンテンツ協業プロジェクト「音楽、人口知能をつける」結果物だ。コンテンツ産業に人工知能がもたらす変化を予測し、人間と人工知能の共生の可能性を模索するプロジェクトだ。

    この日のショーケースでは夢想知能の他にもミュージックビデオと振り付け、スターに代わる人工無脳(chatter robot)など多様な機能を果たす人工知能プロジェクトが紹介された。

    • < キム・セオク氏がBボーイを振付ける人工知能「Bボーイ X AI」開発過程を説明している >



    スタートアップ企業バズミュージックとクラブDJのDguruは映像に似合う音楽を推薦する人工知能を披露した。道路を走るオートバイの映像を入力すると軽快なビート音楽、若い男性が黄色いスポーツカーから降りる映像ではヒップホップを推薦した。Dguruはこの曲をミキシングしてミュージックビデオを完成させる。画面編集と色補正機能まで兼ね備えた。

    米国サンタモニカに本社を置くバズミュージックコリアのイ・ジョンソク代表は「携帯電話で撮影した映像をミュージックビデオとして作るアプリ『グルーブ』をリリースした」と明かした。

    「Play with error」チームはKAISTの人工知能開発チームと音楽プロデューサーのキム・ケイト、ビジュアルスタジオ「randomwalks」との協業でビジュアルアートを繰り広げた。人工知能が「アリラン」に和音を入れてテクノスタイルに作り出せば、キム・ケイトが編曲した後に映像を作った。プロジェクト関係者は「人間が作曲する順序と多様なジャンル音楽データを入力した」とし「人工知能は分節音約1000個を再配列しまったく新しい曲を誕生させた」と説明した。

    スターとチャットする人工無能「セレブボット」も公開された。EXOチャンヨル、少女時代サニーと毎日会話を交わすことができる。朝チャンヨルが「起きた?」というメッセージを送り、遅刻したと呟くとチャンヨルが「遅くに寝たからだろう」と答える。現在SMエンターテイメントはこのセレブボットサービスを推進している。キム・ジョンユンScatter Lab代表は「カカオトーク対話30億個を入力し円滑な日常会話が可能」だと明かした。

    周辺環境に合わせて音楽を聞かせてくれる人工知能「Atmo」も視線を集めた。ハン・ユンチャンCochlear代表は「雨や波など周辺の音まで分析して雰囲気をより増強させる音楽を聞かせてくれる」と説明した。

    「Bボーイ X AI」はBボーイダンスを踊り振り付けを考えてくれる。ソウル大医大に在学中のキム・セオク氏は5年間経験したBボーイ動作を入力し解剖学データを適用して人工知能を完成した。
  • 毎日経済チョン・ジヒョン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2017-11-04 17:24:19