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進化する「Kバイオ」…大手製薬会社との協力を拡大

「JPモルガン・ヘルスケアカンファレンス」 

  • 世界最大のバイオ投資イベントである「JPモルガン・ヘルスケア・カンファレンス」は、国内の製薬・バイオ企業が米国やヨーロッパなどの先進医薬品市場に参入するための機会の窓だ。実際、昨年はそれぞれ1兆ウォンを超える技術輸出を成功させた柳韓洋行(ユハンヤヘン/Yuhan)とブリッジ・バイオテラピューティクス(Bridge Biotherapeutics)は、ともにJPモルガン・ヘルスケア・カンファレンスの現場で多国籍製薬会社であるベーリンガーインゲルハイム(Boehringer Ingelheim)と出会って交渉の扉を開いた後、「輸出テバク(大当たり)」のきっかけを整えた。

    • カンファレンスでの発表企業


    去る13日、米国サンフランシスコで開幕した今年のJPモルガン・ヘルスケア・カンファレンスにも、国内企業30社が参加して世界的な製薬会社と連鎖ミーティングを持ち、新薬物質の技術輸出と共同開発や投資など、さまざまな協議を行った。

    • 技術議論された医薬品


    イベントが開催される三日間に大手製薬会社21社と会議を持つジーアイ・イノベーション(GI Innovation)のナム・スヨン代表は、「面談の約束の半分以上は相手側がわが社の技術を調べ、あちらから連絡してきた」とし、「JPモルガンイベントに来るたびに、グローバルな舞台でのKバイオの位相が高まっていることを感じている」と語る。

    ジーアイ・イノベーションはアトピーやじんましんの治療薬「GI-301」の技術輸出の可能性を打診する一方で、大手製薬会社MSD社のブロックバスター免疫抗がん剤「Keytruda(キイトルーダ)」などと一緒に併用投与する方法を模索する議論に集中した。免疫抗がん剤の開発会社であるメドパクト(Medpacto)社のキム・ソンジン代表は13~14日の二日間、北米・欧州の8社と中国1社の計9社と免疫抗癌剤「Vactosertib」の技術輸出と、従来の抗がん剤との併用臨床を交渉した。メドパクトの関係者は、「昨年末のコスダック上場とともにVactosertibの効能を扱った論文が出て、JPモルガンイベントの時に会おうという外国企業の要求が大幅に増えた」とし、「海外製薬会社との併用臨床の件数はさらに増えるだろう」と語った。

    幹細胞業者のカンステム・バイオテック(KANGSTEM BIOTECH)のカン・ギョンソン理事長は、「ヨーロッパの大手製薬会社とアトピー性皮膚炎の治療剤FURESTEM-AD(ファーステムAD)の技術輸出を協議したが、ヨーロッパやアメリカでの臨床・版権契約を締結するための法律的な検討に入った」とし、「交渉のパートナーが既存の治療薬Dupixentを代替する製品を探しているので、年内には成果が出るだろう」と自信を見せた。

    昨年、痛風の治療剤(URC102)の中国での版権を現地企業に技術輸出したJW中外製薬は、中国のほかに米国とヨーロッパや日本などとも版権を交渉するために、今回のイベント現場で10社以上の大手製薬会社と面談した。またデンマークの製薬会社に技術輸出した革新新薬候補物質「JW1601」はアトピー性皮膚炎のほか、老人性黄斑変性やアレルギー性結膜炎などの眼疾患に適応を拡大しながら技術輸出の可能性を高めた。イ・ソンヨルJW中外製薬代表は、「JW1601の新しい適応症(黄斑変性)に関心を示した大手製薬会社との密度のある議論を持った」と語った。

    医薬品受託開発・生産(CDMO)が主力のサムスンバイオロジクスは委託生産(CMO)はもちろん、その前段階である候補物質の研究・発掘(CRO)と委託開発(CDO)までワンストップサービスの提供を武器に50社以上の本外国企業とミーティングを持ち、バイオ医薬品のCMOはもちろん、研究開発(R&D)の確保に集中した。これと関連してCDO事業を育てるために、来年から国内外の企業と毎年40件以上のCDO契約を受注するという目標を提示した。サムスンバイオロジクスの関係者は、「JPモルガンのイベントでどれくらい動けるかがその年の受注実績と直結するために、可能な限り多くの企業と接触している」とし、「グローバルなビッグファーマ中心のCMOだけでなく、バイオベンチャーをCDOの顧客として積極的に引き入れるつもり」だと強調した。

    • FDA認可数の推移


    このように30社余りの国内企業がJPモルガンのイベントに参加したことで、今年はKバイオ新薬のうちのいくつが米国食品医薬品局(FDA)の許可を受け、米国市場に参入できるかも関心事として浮上している。

    JPモルガンのイベントに参加したある国内企業は、「米国進出の方式には技術輸出もあるが、最終的には新薬とバイオシミラー(バイオ医薬品ジェネリック医薬品)などの承認を受けた医薬品を米国で販売することができなければならない」と強調した。現在までにバイオシミラーのうちで、今年FDAの許可が予想されるのはサムスンバイオエピスの「SB8」だけだ。オリジナル大腸がん治療薬「Avastin(アバスチン)」のバイオシミラーであるSB8は昨年11月にFDAに認可を申請したが、今年の下半期に結論が出てくる。

    セルトリオン(Celltrion)は昨年に品目許可を受けた乳がん治療薬(ハーセプチンのバイオシミラーである)「Herzuma(ハージュマ)」を今年の第1四半期に米国市場で出荷する。新薬の方では韓美薬品(Hanmi Pharm)が米国製薬会社のスペクトラム・ファーマスーティカルズ(Spectrum Pharmaceuticals)社に技術輸出した好中球減少症治療剤「Rolontis(ロロンティス)」に対する許可を11月にも期待している。

    昨年、グローバル第3相に成功したHLBの抗がん剤「Rivoceranib(リボセラニブ)」とメジオン(Mezzion)社の心臓疾患治療剤「Udenafil)(ユデナフィル)」なども上半期の申請を経て、ファーストトラックを通じてFDAの年内の許可を狙っている。
  • 毎日経済_サンフランシスコ=キム・ビョンホ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2020-01-15 18:13:06