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サムスン電子対TSMC…「ファウンドリ無限競争」

    • 世界ファウンドリ市場のシェア比較


    台湾のファウンドリ(半導体受託生産)企業のTSMCは昨年、史上最大の実績を達成した。ファウンドリ市場でグローバル1位を守っているTSMCは、7㎚(ナノメートル)の超微細工程などでの大型受注に相次いで成功し、業績を大きく引き上げた。サムスン電子とTSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Co)は7ナノメートル以下の最尖端微細工程で、顧客の需要に対応するために熾烈な競争を繰り広げるものと予想される。

    世界のファウンドリー業界などによると17日、台湾TSMCは2019年第4四半期の業績発表カンファレンスコールを通じて、昨年は1兆700億台湾ドル(約41兆4300億ウォン)の売上げを達成したと発表した。前年比で3.7%増加した数字で、1987年の創立以来で最高の業績だ。営業利益は3727億台湾ドル(約14兆4300億ウォン)で前年同期比では2.8%減少したが、営業利益率は34.8%を記録した。 TSMCの昨年第4四半期の世界ファウンドリー市場のシェアは52.7%で、50%台をこえて2位のサムスン電子(17.8%)との格差を大きく広げた。

    TSMCの実績好調は7ナノ工程の堅調な売上げに起因するという分析だ。 TSMCによると、同社は昨年第4四半期の総売上げのうちの35%を7ナノ工程製品によって達成した。年間で見ると7ナノ工程製品が売上全体の27%に到達したレベルで、7ナノ製品の出荷割合は徐々に増えている。 TSMCは米NVIDIA、米AMD、米クアルコム、米アップルなどを主な顧客として確保している。

    ただし地政学的問題による対外不確実性は、TSMCの事業リスクだ。日本経済新聞によると、米国は自国で軍用チップを生産するようにTSMCに対する圧力を強めていることが分かった。

    サムスン電子とTSMCは、超微細工程での激突を控えている。世界で7ナノメートル以下のファウンドリ微細工程は、サムスン電子とTSMCだけが可能だ。サムスン電子は微細プロセス開発に有利な極紫外線(EUV)を先に活用して技術開発に乗り出しただけに、今後の超微細工程で主導権をにぎり、2030年までにTSMCを超えるというのが腹案だ。サムスン電子は昨年末、世界初の3ナノ半導体プロセスの開発を完了した。 3ナノ製品は5ナノ製品に比べてチップ面積と消費電力をそれぞれ35%と50%減らすことができ、性能(処理速度)は30%改善される。クラウドコンピューティング、人工知能(AI)、5G移動通信などに使われる超精密半導体を製造するために採用される見通しだ。

    業界では、3ナノ工程を活用したチップは2022年頃に量産が可能になると見ている。これに対抗するTSMCは2020年の量産を目標に最近、3ナノ工程を適用する新しいファウンドリ工場に着工したことが分かった。総投資規模は約200億ドルに達する。業界ではサムスン電子とTSMCの双方が2ナノメートルプロセスでの量産のための技術開発にも突入したと見ている。
  • 毎日経済_ファン・スンミン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2020-01-17 17:41:29